旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

JR

悲運のハイパワー機 期待を一身に背負ったはずが【1】

「将来、ドライバーになったらこれを運転することになる」 私が鉄道マンになった頃、その機関車を目の前にして先輩たちからそういわれました。 真新しい車体は眩しいくらいに輝いていて、それまでの国鉄形とは異なり直線的でスマートなデザイン、そして鮮や…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(7)

2.否めない技術の劣化(3) 次に輸送指令の技術について述べたいと思います。 前項で、「のぞみ34号」が重大インシデントを起こした当時の輸送指令の対応については述べたとおりです。 輸送指令がある指令所には、列車の在線状況を表示する表示盤、そして…

消えゆく「国鉄形」 老いてもなお「冬の生活」を支え続ける【後編】

1987年の分割民営化で、全車がJR貨物に車籍が継承され、国鉄時代と変わらぬ石油製品を運び続けていきます。ところが、1989年から再び製造が再開されました。旧式化した在来のタンク車の置換用として製造されたグループは、さらに改良がおこなわれて積載荷…

消えゆく「国鉄形」 老いてもなお「冬の生活」を支え続ける【前編】

前回の「目立つことなく縁の下を支えた「山男」たち」で取り上げたEF64形電機機関車の話の中で、彼らが牽き続けた中央本線の石油輸送列車は、後継のEH200形電機機関車に代わっても変わることなく運転されています。 その石油輸送列車のもう一つの主役……いえ…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(6)

2.否めない技術の「劣化」【2】 次に車両の検査についても考察していきます。 鉄道車両は一定の周期または期間ごとに所定の検査をすることが義務づけられています。中でも自動車の車検に相当する「全般検査」は車両を部品単位にまで分解し検査をする、文…

消えゆく「国鉄形」 目立つことなく縁の下を支えた「山男」たち【後編】

分割民営化で79両中68両が貨物会社へ、残りは旅客会社へ引き継がれました。 やはり、貨物列車がその仕事の中心で、国鉄時代と変わらずコンテナ貨物列車や、首都圏から信州への石油輸送列車を牽き続けます。こうした仕事は、後継のEH200形電機機関車が登場す…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(5)

2.否めない技術の劣化(1) さて、2018年2月28日に「のぞみ34号」で運用されていた車両の台車を製造した川崎重工は、台車に製造ミスがあったと発表しました。台車を構成する台車枠の溶接部分から亀裂が入り折損しましたが、製造段階で溶接部分のバリを削る…

消えゆく「国鉄形」 目立つことなく縁の下を支えた「山男」たち【前編】

仕事の中には人目に触れて目立つものと、目立たつことはないけどなくてはならない存在になるものとがあると思います。 例えば、運動会では徒競走(最近では全力走という言い方に変わってきていますが)でピストルを撃つ「出発係」というのは、子どもたちから…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(4)

こうした実態を改善するためにはどうすればよいか、ということになります。 まず指令所内でのコミュニケーションの問題です。これは、輸送指令が列車の安全で確実な運転を行い、異常時には安全を最優先した適切な対応をするという本来の使命を考慮する必要が…

消えゆく「国鉄形」 海底トンネルを走り続けた銀釜

ダイヤ改正が行われる度に、長年走り続けてきた「古き良き」車両たちが姿を消していきますが、やはり「時代の流れ」なのでそれはそれで如何とし難いものがあります。 まあ、古い車両ほど電気代はかかるし、交換用の部品も底をつき始めていますし、色々な意味…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(3)

●輸送指令の状況判断とコミュニケーション能力 さて、「のぞみ34号」の重大インシデントに話を戻しますと、餘部橋梁列車転落事故の輸送指令の不適切な判断と、今回の「のぞみ34号」の重大インシデントには類似点があると考えられます。 【餘部橋梁事故】風速…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(2)

餘部橋梁事故は、国鉄の末期である1986年に山陰本線鎧駅-餘部駅間に架かる餘部橋梁を走行中の回送列車が強風にあおられて橋梁から転落し、橋の下にあった水産加工工場と民家を直撃して工場で働いていた従業員5名と回送列車に乗務していた車掌の計6名が死…

消えゆく「国鉄形」 極寒・北の大地を駆け抜けたディーゼル特急

2018年のダイヤ改正まで残すところ2日になりました。 ダイヤ改正の度に、列車の増発や運転時間の見直しなど、利用者のニーズに合わせたダイヤになるようにするとともに、できるだけ効率のよい運用ができるように、各社のダイヤ担当者は苦心しているようです。…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(1)

2017年12月11日、走行中の博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」のN700系電車16両編成のうち、13号車東京方の台車枠が折損する事故が発生したことは既に多くの方がご存知だと思います。 博多発車後、山陽新幹線を走行中に床下から異音がし、さらに異臭や霧の…

消えゆく「国鉄形」 首都圏から去って行く湘南色

3月17日のダイヤ改正で去りゆく車両たちの中でも、この電車を知る人は多いのではないでしょうか。 ほんの少し前まで、東海道本線でも見かけた濃緑色と橙色のツートンカラーの電車。湘南色と呼ばれる塗装で、多くの人には「かぼちゃ電車」という名前で呼ばれ…

使い方によってはお得に旅ができる! JRのフリーきっぷ

今日はとても暖かい日でした。いよいよ三寒四温に入ったようで、日に日に暖かい日が増えてきますね。 こんな過ごしやすい陽気の休日は、ちょっとふらりとお出かけ~なんてのもいいかもしれません。行き先を決めずに、駅から列車に乗って、それから行き先を考…

消えゆく「国鉄形」 さらば特急電車

旅行に行ったときの思い出はたくさんありますが、それが仕事となるとまた違ったタイプの思い出になります。まあ、良くも悪くも・・・なんですが(;´Д`) 列車で出かけると、新幹線よりも特急列車によく乗りました。まあ、それもそのはずで、今のように新幹線が…

消えゆく「国鉄形」 去りゆく“縁の下の力持ち”

「鉄分」の濃い方はご存知とは思いますが、2018年3月17日にJRはダイヤ改正を行います。通勤など日常生活の中で鉄道を利用されている方は、「毎日乗っていた列車が速くなった」とか「便利な時間の列車がなくなった」などなど、いろいろな影響を受けることもあ…

寄り道をしてみよう 大回り乗車券で得をする

列車を使って遠くへ行こう!と考えたとき、多くの人は最寄りの駅から目的地の駅までの切符を買うことが多いと思います。かくいう私自身も、往復ともに同じルートの切符を買っていました。 ところが、ちょっと思考を変えてみると意外にもいろいろな所に行くこ…

信越線・大雪で車内に430人閉じ込めたまま15時間立ち往生 その背景について考える 

身を切るような寒さが続きます。2018年が明けて、日本列島は猛烈な寒波が襲来。関東から東海の太平洋側を除いて、軒並み大雪に見舞われているようで、テレビのニュースや情報番組でも大雪と寒波の話題が取り上げられています。 そんな中、新潟の信越本線では…