旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その11「2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅」(1)

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◆2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅(1)
 1か月ほど、小倉車両所での研修を終えた私は、次に福岡貨物ターミナル駅に行くようにいわれた。九州で最も貨物取扱量の多い駅で、いうなれば貨物列車の「博多駅」みたいなもの。
 その名の通り、福岡貨物ターミナル駅は福岡市内にある。鹿児島本線香椎駅から枝分かれする博多臨港線と呼ばれる貨物支線の終着駅で、博多港に近い箱崎と呼ばれる地域に駅はある。

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 そんなところにある駅だから、とにかく通勤が大変だった。私が住んでいる門司鉄道寮からは片道2時間弱もかかる。うーん、やっぱり働いて給料を貰うって大変なことなんだと改めて実感。
 会社から渡された定期券は二つ。JRの門司-香椎間のものと、西鉄宮地岳線(今は末端区間を廃止したので貝塚線と名前を変えている)の西鉄香椎-貝塚間のものだった。
 会社から指定された出勤時刻は8時30分。つまり、日勤2種と呼ばれる勤務ダイヤの標準的な始業時刻(北海道から九州まで、JR貨物のこの勤務は、どこに行っても同じ時刻、同じ勤務時間だったのには驚いた。さすがは鉄道会社!)だったが、門司鉄道寮からだと2時間弱もかかるので、逆算をするとどんなに遅くても寮を6時30分には出ないと間に合わない!
 寮の食堂は6時からだったので、なんとか食べていく余裕はあるかと思いきや、実はそんな余裕はなかった。少なくとも30分前には駅にいなければならないので、寮は6時に出発する必要がある。なんと、寮で朝食を食べることなどできないではないか!
 そんなにたくさんの給料を貰っていたのではないので、一食500円にも満たない金額でお腹いっぱいに食べることができる寮の食堂はある意味生命線。それが使えないとなると、さあどうしたものかと頭を抱えてしまった。

 

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 幸い、門司駅の前にはあの吉野家があった。
 あのオレンジの看板は、安月給の私にとっては救いに神にもみえたもの。しかも、24時間営業しているから、早朝の出勤にも十分間に合う。日勤の度に吉野家に入っては、朝定食や牛丼を食べてから下り列車に飛び乗ったものだった。美味しかったなぁ、あのときの牛丼。

 福岡貨物ターミナル駅での研修勤務、初日は駅の概要と見学などなど、小倉車両所と大きく変わらないメニューだったが、翌日からは勤務指定と担務指定がされた。もちろん、本務の先輩と同じような仕事はできないので、研修生だけの業務になった。
 そして二日目はいきなり徹夜勤務。朝8時30分に始業して、翌日の8時30分まで通しという、まさに24時間動き続ける鉄道ならではの勤務となった。