旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

いろいろな「物」を運ぶ貨物列車② 旅する「野菜」

五月半ばに、歌手の西城秀樹さんが亡くなりました。まだ63歳という若さだったので、この訃報に接した時は本当にビックリしました。心からご冥福をお祈り申し上げます。 さて、西城秀樹さんといえば、やはりカレーのテレビCMでしょう。あの「秀紀、感激ッ!」…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(15)

(4)事故調査結果を将来の安全につなげる 今回の重大インシデントの発生を受けて、国の運輸安全委員会が事故調査に乗り出しているのは、既に報道などで多くの方がご存知のことだと思います。 運輸安全委員会(JTSB)は国土交通省の外局で、航空機や鉄道、船…

消えゆく「国鉄形」 数奇な運命を辿った急行形【3】

1968年のダイヤ改正、いわゆる「ヨン・サン・トオ」と呼ばれる白紙ダイヤ改正では、数多くあった急行列車の愛称が整理されるとともに、それまで走っていた準急列車が急行列車へ統合されていきます。急行列車自体は増発にも見えますが、一方で一部の急行列車…

いろいろな「物」を運ぶ貨物列車① 軽自動車はコンテナに乗ってやって来た!

駅のホームで列車を待っていると、電光案内板に「通過列車」とか表示されていること、たまにあると思います。寒い日や暑い日には、できれば早く快適な車内に入りたいと思っている時に、この「通過列車」なんかあると勘弁してくれと思うこともあるかもしれま…

コンビニで頑張る留学生の店員さん

5月に入って夏日が多いです。今日も25℃まで上がりましたが、湿度が低い(少し低すぎの気もしますが)ので爽やかな陽気でした。 こういう日は水分補給も大事!と、いつも立ち寄るコンビニでペットボトルのお茶と一服用のタバコを購入。 すると…レジの店員さ…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(14)

(3)根幹を支える職員を自社の責任で育成する このように安全輸送を守るためには、現場に携わる職員の存在が必要不可欠であり、こうした職員には実践で培った経験と技術が重要であることは、これまでにも何度も述べてきました。 しかし、近年、多くの鉄道…

消えゆく「国鉄形」 数奇な運命を辿った急行形【2】

こうして、急行列車のサービス改善を果たした153系電車が活躍する一方、他の地方線区は旧来の客車列車のままでした。東京・名古屋・大阪といった大都市圏を結ぶ列車が最新鋭の車両で運転されているのを、地方が黙って見逃すわけがありません。当然、地方都市…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その21「最後の集合研修と配属先の発令通知」【後編】

◆最後の集合研修と配属先の発令通知【後編】 九州勤務も残り数日になった日、研修センターの帰りに門司機関区に立ち寄った。検修助役のUさんを訪ねていき、研修では大変お世話になったお礼と、もうすぐ九州を離れることを報告した。「寂しくなるけんな」 な…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(13)

(2)現場を熟知したプロを活かす 現場で十分な経験を積み、知識と技術などを習得したプロフェッショナルは、間違いなく安全輸送になくてはならない存在であることは確かです。こうした職員が現場で若手を育てることはもちろん重要な仕事であるといえます。…

消えゆく「国鉄形」 数奇な運命を辿った急行形【1】

人は生まれながらにして背負った運命というものがあるのかと思うことがあります。とにかく苦労の連続を強いられる人もいれば、裕福な家に生まれて先代の後継者に、本人の意思も関係なく決められていて自由のない人などなど。 それは鉄道車両も同じことで、開…