旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・何でもやります! まさに電気屋さん【後編】

何でもやります! まさに電気屋さん【後編】 電話がかかってきて、蛍光灯の在庫がなくなったと連絡を受けると、それを届けるのも電気区の仕事だった。 そんなことまでしていたの?と驚かれる方も多いと思う。 実際、私も驚いた。 ある日先輩から「ナベちゃん…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【14】

交流王国・九州に103系電車現る 首都圏や京阪神では新しい車両の登場で置き換えが進んでいる頃、新たな103系電車たちがつくられることになりました。 国鉄も終わりが近づきつつある1982年に、直流の通勤形電車とは無縁とも思えた九州で走ることになりました…

消えゆく「国鉄形」 アルバム編・国鉄色のEF64

ついこの間までごく日常的に見られたこの色も、いつしか「更新色」と呼ばれる色に占められていました。 その更新色から再び国鉄直流機標準色を身に纏い、遠く愛知からお出ましのEF64 1023に運良く出会い、ついつい若い頃のことを思い出します。 続々登場する…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・何でもやります! まさに電気屋さん【前編】

◆何でもやります! まさに電気屋さん 信号設備のように鉄道マンならではなの仕事もあるが、一見するとこれも鉄道マンの仕事なの?と思えるようなことも仕事のうちだった。 ある日、庁舎の電灯がつかなくなってしまった。 最初は球切れかな?と思い、新しい蛍…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【13】

民営化後も続く都落ち 103系電車はスピードを落とす時に走るために取り付けてあるモーターをブレーキにします。モーターをブレーキにする?と思われる方も多いのではないでしょうか。 ブレーキというと車輪をブレーキパッドで挟み込んで速度を落とすところを…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・転轍機(てんてつき)の定期検査【後編】

転轍機(てんてつき)の定期検査【後編】 別の日に、新鶴見機関区で転轍機の検査があった。 鉄道がお好きな方ならご存じだと思うが、新鶴見機関区は首都圏の貨物列車の要衝だ。 東北線や高崎線、中央線から東海道線方面に向かう貨物列車は、ほとんどが武蔵野…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて(12)

歴史は繰り返す・・・後継の新型車両に追われて 1970年代の終わり頃から叫ばれてきた国鉄の経営再建は、分割民営化という形で行われることが現実味を帯びてきた1980年代のはじめから半ば、103系電車が最初の仕事場にした主要路線に新たな通勤形電車が登場しまし…

いざというときの自転車保険

先日、自動車の運転免許の更新講習を受けてきました。 その時、やたらと講師の方が、自転車の事故や違反の話をされていました。 どうも最近は、自転車が関係する重大事故が多く、私の住む地域でも全国でニュースになるくらいの死亡事故があったようです。 今…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・転轍機(てんてつき)の定期検査【中編】

転轍機(てんてつき)の定期検査【中編】 私が実際に線路に出るようになって間もない頃、信号を専門にする主任と技術係の先輩に連れられて、高島線の新興駅へ行った。*1 当時の新興駅は車扱貨物だけを取り扱う駅で、貨物列車の発着本数も極端に少なかった。…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【11】

改造で冷房化を進めてサービス改善 1980年代に入ると、103系電車の量産も落ち着きつつありました。これは、首都圏や京阪神で走り続けていた旧型電車を、先輩である101系電車とともに103系電車によって置き換え、新性能化がほぼ終わったからでした。 一方で、…