旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車【2】

1964年からつくられ、それ以来時代に合わせた改良を受けながら、京の都から浪速までの間を川沿いに走り続けている京阪2200系電車。 時代に合わせた改良・・・とはいっても、基本的にはつくられた当時とほとんど変わっていないといっても過言ではないでしょう。…

1月第5週~2月第1週のふりかえり

みなさまおはようございます。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月もあっという間に終わってしまい、2月に入りました。今年の冬は、比較的気温の高め(といっても気温は1桁台の寒さですが)の日が多く、どちらかと…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【7】

大規模操車場の重入換作業に特化した性能を与えられたDE11形は、その開発の目的通り全国各地の操車場に送られ、くる日もくる日も何十両も連なる重い貨車たちを押し上げたり、列車として組成できたものは仕訳線から引っ張り出す仕事をこなしていました。 私が…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【3】

横浜羽沢にある本区から梶ヶ谷貨物駅にある派出へ転属となっても、公用車の運転は変わらず若い職員である私の仕事の一つだった。本区と同様に、それまで20歳代の若い職員の配置がなかったから、私が転属して着任すると先輩方は大いに喜んでくれた。 派出勤務…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車

子ども頃、鉄道を題材にした絵本に描かれていた電車の中で、なぜか印象深く記憶に残っているのが近鉄特急と京阪電車。全車は特急用の車両で、しかも「ビスタカー」という愛称とともに、2階建車両を挟んだ独特の流線型をしていたので、幼い少年の記憶に焼き付…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【3】

6.不足する乗務員をカバーするための自動運転技術 近い将来予想される運転士不足は、少子高齢化に伴う労働生産人口の減少と、国鉄時代からの運転士の大量退職という二つの現象に起因していることはお分かりいただけたと思います。 そもそも、JR東日本とし…

1月第4週のふりかえり

皆さまこんばんは。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月も後半に入り、寒さの厳しい日が続くようになりました。この冬は暖冬かも?なんて思ってもいましたが、そんな期待は見事に裏切られて冷える日が多くなりました…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【6】

1960年代といえば高度経済成長期の真っ只中でした。 第二次世界大戦によって、日本の経済や産業は言葉通りボロボロの状態だったのが、様々な要因が重なって好景気が続きました。戦争の空襲で国土も焼かれた日本は、世界も驚くほどの早さで復興し、しかも経済…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【2】

5.なぜ、山手線で自動運転を進めようとしているのか いよいよ本題に入ってきました。 前にもお話ししたように、自動運転を導入することで、運転士を乗務させる必要がなくなってきます。よしんば乗務させたとしても、彼らに車掌業務を担わせることで、車掌の…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【2】

現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【2】 公用車、純粋な民間会社ならば社用車とも呼ばれる会社の持つ車。今でこそどんなに安く売られている商用車でも、それなりの装備はもっているもの。パワーステアリングにパワーウィンドウ(運転席だけでも)、エア…