旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

残暑お見舞い申し上げます

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 毎年のことですが、夏になると異常とも思える暑さです。猛暑とか酷暑なんていわれていますが、つい10年ほど前にはこんなことなかった気がします。温暖化なのですかねぇ。 昨日も最高気温は軒並…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【7】

(6)国鉄の終焉と民営化直後 1985年のダイヤ改正で東北・上越新幹線が上野開業を果たすと、それまで上野-大宮間の新幹線利用客輸送の専用列車である「新幹線リレー号」もその役割を終えて廃止された。新前橋の185系200番代は当初からの計画であったとはい…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【6】

(5)上越新幹線開業と新特急・・・185系北へ 1982年11月に上越新幹線が大宮起点で暫定開業をすると、上野発着の高崎線・上越線の優等列車の整理が行われた。特急「とき」をはじめとした首都圏-上越地方を結ぶ特急、急行列車はほとんどが新幹線へ整理統合され…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【5】

4.185系の歩み (3)新前橋の165系置換えと東北・上越新幹線大宮暫定開業 185系は東海道本線を走り続けてきた急行形である153系の老朽取替と、急行「伊豆」の特急格上げ用として設計・製造された特急形電車であった。その目的の通り、0番代は115両全車が…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【4】

4.185系の歩み (1)特急形電車としては異色の登場劇 185系は1981年1月から田町電車区(→田町車両センター→東京総合車両センター田町センター)に配置された。国鉄の特急形電車としては久しぶりの新形式、それも従来の画一化したスタイルから脱却した斬新…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【3】

(4)メカニズム面は保守的 車体の外観が従来の特急形電車と比べて大胆かつ斬新になったのに対して、メカニズムの面では非常に保守的な設計となった。もっとも、この頃の国鉄の財政事情を考慮すると、新型車の開発に多額の費用を投じることなどできるわけも…

消えゆく「国鉄形」 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【2】

3.185系電車の登場 (1)国鉄最後の新製特急形電車 185系は1981年に登場した。 それまでの国鉄の特急形電車といえば、151系「こだま形」を始祖とするクリーム色地に窓周りと車体裾と天部に臙脂色の帯を巻いた塗装で、先頭車はボンネット形あるいはそれを…

消えゆく国鉄形 ~湘南・伊豆を走り続ける最後の国鉄特急形~ 185系電車【1】

1.はじめに 1987年の国鉄分割民営化から既に30年以上が経ち、時代も平成から令和へと変わった2019年のいまも走り続けている185系電車。長年走り続けてきた多くの国鉄形車両が、その任を全うして去っていった中で、貴重な存在となっている。 今でこそ注目さ…

川崎・登戸での朝の惨劇 私たちにできることとは 

いったい、何が起きたというのだ? どうして、幼い子どもが犠牲にならなければならなかったのだ? 4月に新年度が始まって以来、怒濤のような忙しさに飲み込まれてブログもずいぶんとご無沙汰してしまったが、運動会という一大行事も終えて落ち着きを取り戻…

続・悲運のハイパワー機 幻となった交直流6000kW機【7】

8.悲運の機関車が遺していったもの EF500はEF200と同様に大きな機体を背負って誕生し、貨物会社とメーカーの技術陣がなんとか実用化に漕ぎ着けようと懸命の努力をしたものの、結果的には「失敗作」の烙印を押されて開発は終わらされてしまいました。 しか…