旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【5】

冷房装備でサービス改善を推進【前編】 暑い夏になると今日ではエアコンをつけることが当たり前になっています。もちろん、筆者の家にも各部屋にエアコンがついています。その数、なんと5台もありますから、電気代もバカになりません(笑) 一昔前、筆者がま…

駅のきっぷ売り場でお困りのお客さま

6月最後の日曜日、初めて娘と私の二人だけのお出かけは、梅雨の晴れ間の天気も手伝って、汗ビッショリになりながらも目的地の東京駅へと何とか辿り着きました。 とにかく、初体験やら気付きやらがたくさんで、もうお腹いっぱいのお出かけでしたが、夕飯は東…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・研修が終わったからといっても【前編】

◆研修が終わったからといっても【前編】 すべての研修が終わって、ようやく新しい職場でお仕事開始! と、いうわけにはいかなかった。そりゃあそうだろう、何しろついこの間までまともに線路上に出ていたことなどなく、理論とちょっとした実技を習ってきただ…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【4】

都心部から郊外へ進出する通勤形電車 103系電車はこのように、増える一方の通勤・通学のお客さんを、できるだけ多く、そして早く、効率よく運ぶためにつくられ、混雑の激しい路線へ次々に投入されていきました。もちろん、103系電車はその設備と性能を発揮し…

娘と東京駅へGO! アラフィフパパの汗だく珍道中

梅雨の長雨とはいいますが、今年はほんとうによく降りますね。 いえ、梅雨時は雨が降った方が、農作物が育つのでいいことです。もしも空梅雨なんて事になると、水不足だとか野菜不足で値段が高騰するとか、いいことがありませんから。とはいえ、雨も集中豪雨…

駅へ行こう! 鹿児島本線/長崎本線・鳥栖駅(佐賀県)【前編】

鉄道を使って出かけると、いろいろな駅に降り立ちます。 田園風景が広がる中にある小さな駅や、都市の郊外にある少し古いけど近代的なつくりの駅。そして、都市の中心にあって、複数の路線が乗り入れて数多くの列車がひっきりなしに出入りするターミナル駅。…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・隅田川駅で見た「モノ」とは【後編】

まさかまさかの「客車」 驚いたといえば、もう一つ。 やはり、駅構内を歩いていた時のこと。駅の一角がやたらと騒々しい。それもそうだろう、何しろ赤色灯を煌々とつけたパトカーや警備会社の車、それに頑丈そうなつくりの車がいる。「おっ、今日は珍しいの…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【3】

旧来の電車とは様々な面で一線を画した、国鉄の新性能電車の第一弾として登場した101系電車。実際に就役して走り出してみると、いろいろな問題点も出てきました。 その問題点をクリアにしながら、可能な限りランニングコストを抑え、そして国鉄の標準通勤形…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・隅田川駅で見た「モノ」とは【前編】

連絡船でしか見られないはずの貨車 ある日、隅田川駅構内で信号機の見学をすることになった。信号機といっても、道路の信号機のように単純ではなく、鉄道では目的によって種類も多いから憶えるのがとにかく大変だった。 よく見かけるのは道路の信号機のよう…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【2】

「通勤形電車」とは ここで、少しだけ通勤形電車のルーツに触れておきましょう。 通勤形電車の元祖というと、戦時中に開発された63系電車に遡ることができます。戦前につくられた電車にも、同じような設備をもったものがありましたが、それらは通勤形という…

駅へ行こう! 東海道本線・摂津富田駅(大阪府)【後編】

今回は東海道本線・摂津富田(せっつとんだ)駅の後半です。 改札口を通りホームへ降りて行くと、特に変わったところがないように見えます。 ホームとホーム、そして改札口を結ぶ跨線橋(こせんきょう)もありますが、この形のものはかなり古いものです。古…

地震で交通機関が麻痺したときには ~大阪北部地震に寄せて~

はじめに 列車に乗っている時に地震がきたら バスに乗っているときに地震がきたら 出先(勤務先など)で地震に遭ったら 列車が動いていない! おわりに はじめに 本日(2018年6月18日)7時58分頃、大阪府高槻市を震源とする大きな地震がありました。この地震…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【後編】

◆再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【後編】 ある日、講義の内容も進んでいよいよ鉄道独特の電気技術の話に入っていったのだが、私はと言えば毎日既に学んだ内容を聞かされ、いつものように上の空で聞いていた。ところが、鉄道の電気独特の内…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【1】

はじめに ついこの間まで「当たり前の景色」だったのが、気がついたらすっかり変わってしまっていた、なんてことは多いと思います。特に、日常生活に追われていると、周りのことなど気にする余裕もなくせばなおさらです。 私の身近にある電車もそうでした。 …

駅へ行こう! 東海道本線・摂津富田駅(大阪府)【前編】

みなさんは駅へ行ったことがありますか? そんなの当たり前じゃないか?行ったことないなんて人、いるわけないだろう!なんて言われそうですが、確かに、おっしゃる通り駅に行ったことがない人なんて、探す方が大変かも知れません。いえ、それは十分承知して…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【前編】

◆再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【前編】 鉄道という仕事は、列車の運転に直接携わる仕事から、駅での改札や出札、それに操車や誘導、車両所や工場での車両の保守、線路や電気設備の保守管理といった施設関係の仕事までありとあらゆる職種…

東海道新幹線「のぞみ265号」殺傷事件 二度と同じことを起こさないための安全対策を考える

1.はじめに 2.新幹線の利便性 3.航空機と新幹線、保安体制の違い 4.新幹線の保安検査の可能性の検討 5.終わりに 1.はじめに 再び新幹線の車内で悲劇が繰り返されてしまいました。 2018年6月9日、新横浜-小田原間を走行中の東海道新幹線・のぞみ号の車…

ブログ開設一周年 感謝の気持ちを伝える「ありがとう」という言葉

本日、ブログを開設してから1年が経ちました。 日頃からお読みいただいている皆様がいらっしゃるからこそ、続けてこられました。 それにしても1年って、あっという間ですね。 いえ、毎年「あっという間」というのは経験しているんですけど、やはりふりかえっ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その3 伝統の華麗なる技

何日かして、施設の先輩が現場に連れて行ってくれた。さすがに何をするわけでもなく、ただ出勤して勤務が終わるのを待っている私たちを見て同情されたのかわ分からないが、とにかく現場へと出かけることになったのは嬉しかった。 東海道貨物支線のうち、鶴見…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その2「点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣」【後編】

◆点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣【後編】 点呼では主任が職員の出勤状況を報告するために、所属する職員の職氏名を読み上げる手続きだ。学校で言うところの出欠確認だ。学校で散々やって来たことを、就職してまで同じことをするのには少し驚いたも…

今週のお題「修学旅行の思い出」 何も見えないなんてことってアリ!?

今週のお題「修学旅行の思い出」 まだまだネタが尽きない「修学旅行」。今週のお題も明日(金曜日)で変わるので、駆け込み乗車的にまたまたお話ししたいと思います。 今回も最後までお付き合い頂けると嬉しいです。 3年ほど前の秋、またもお仕事で修学旅行…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その2「点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣」【前編】

◆点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣【前編】 着任して数日、始業の定刻である8時30分前に出勤。といっても、8時30分ギリギリに出勤してはまずい。新人はとにかく先輩より早く出勤し、お茶を入れたり掃除をしたりしなければならない…と、気合いを入れ…

今週のお題「修学旅行の思い出」 電車のドアは狭いんです

今週のお題「修学旅行の思い出」 調子に乗ってまたまた書いてしまいました、今週のお題。 え、まだ書くの? なんて思われるかも知れませんね。スミマセン。 修学旅行の思い出というと、自分自身の思い出を書きますよね。私も、前回までは高校時代のお恥ずか…

「伝える」ことで「伝わる」ということ

ふだんは鉄道が絡んだ話題をお届けしていますが、今回はちょっと違ったお話をしたいと思います。 ブログを書いているときに、「この記事、どうかな。楽しんでもらえるかな」ということを考えます。時には「私が話したいこと、伝わっているかな」と、投稿済み…

今週のお題「修学旅行の思い出」 つ、ついに財布が!

今週のお題「修学旅行の思い出」 あまりに書き甲斐のあるお題に、ついつい調子に乗って書いてます(笑) 今回も最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 盛岡でわんこそばをお腹がタプンタプンになるほど食べ、あまりに体の動きが鈍かったので、カバンを網…

消えゆく「国鉄形」 数奇な運命を辿った急行形【7】最終章

しかし、さすがに若い頃は高速で長距離を走ってきた無理もたたり、後年は短距離が中心になったとはいっても老朽化が進行してきたことや、北陸新幹線の金沢開業によって金沢-直江津間が第三セクターへ移行したこともあり、ついに2015年に413系電車と組んでい…

今週のお題「修学旅行の思い出」 カバンの中で静かに起きていたこととは

今週のお題「修学旅行の思い出」 前回は高校時代の修学旅行で起きた「第一の事件」をお話しました。 「第一の事件」というからには、第二、第三とあります。 波瀾万丈の修学旅行のお話は、まだまだ続きますよ。どうぞ、最後までお付き合い頂けると嬉しいです…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 電気区・保全区での仕事・その1「電気区に着任」【後編】

◆横浜羽沢電気区に着任【後編】 当時の横浜羽沢電気区は、関東支社にある技術系職場の中でも比較的広範囲を管轄していた。本区は横浜羽沢駅にあり、東海道貨物線は新鶴見機関区と新興駅、東高島駅、それに横浜羽沢駅。根岸線の根岸駅と横須賀線の逗子駅と田…

今週のお題「修学旅行の思い出」 移動の列車にできた「謎の行列」の理由 ~脅威の「わんこそば」~

今週のお題「修学旅行の思い出」 久しぶりに「今週のお題」に挑戦します(^0^;) 今週のお題は「修学旅行」ですか。いいですね~。 みなさんも修学旅行といえば、思い出されることがたくさんあると思います。もちろん、私もいい思い出から苦い(?)思い出まで…

いろいろな「物」を運ぶ貨物列車 走る「便器」

タイトルを見て、あのトイレにある便器が走るのか?と思われた方も多いでしょう。 いえ、便器自体が走るのではありません(;´д`) そんな便器があったら是非とも見てみたいですが、落ち着いて用は足せないでしょう 便器はコンテナに乗って走っているのです(笑…