旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【3】

横浜羽沢にある本区から梶ヶ谷貨物駅にある派出へ転属となっても、公用車の運転は変わらず若い職員である私の仕事の一つだった。本区と同様に、それまで20歳代の若い職員の配置がなかったから、私が転属して着任すると先輩方は大いに喜んでくれた。 派出勤務…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車

子ども頃、鉄道を題材にした絵本に描かれていた電車の中で、なぜか印象深く記憶に残っているのが近鉄特急と京阪電車。全車は特急用の車両で、しかも「ビスタカー」という愛称とともに、2階建車両を挟んだ独特の流線型をしていたので、幼い少年の記憶に焼き付…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【3】

6.不足する乗務員をカバーするための自動運転技術 近い将来予想される運転士不足は、少子高齢化に伴う労働生産人口の減少と、国鉄時代からの運転士の大量退職という二つの現象に起因していることはお分かりいただけたと思います。 そもそも、JR東日本とし…

1月第4週のふりかえり

皆さまこんばんは。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月も後半に入り、寒さの厳しい日が続くようになりました。この冬は暖冬かも?なんて思ってもいましたが、そんな期待は見事に裏切られて冷える日が多くなりました…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【6】

1960年代といえば高度経済成長期の真っ只中でした。 第二次世界大戦によって、日本の経済や産業は言葉通りボロボロの状態だったのが、様々な要因が重なって好景気が続きました。戦争の空襲で国土も焼かれた日本は、世界も驚くほどの早さで復興し、しかも経済…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【2】

5.なぜ、山手線で自動運転を進めようとしているのか いよいよ本題に入ってきました。 前にもお話ししたように、自動運転を導入することで、運転士を乗務させる必要がなくなってきます。よしんば乗務させたとしても、彼らに車掌業務を担わせることで、車掌の…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【2】

現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【2】 公用車、純粋な民間会社ならば社用車とも呼ばれる会社の持つ車。今でこそどんなに安く売られている商用車でも、それなりの装備はもっているもの。パワーステアリングにパワーウィンドウ(運転席だけでも)、エア…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【1】

「未来の世界では、自動車は人が運転するのでなく、すべての運転操作は自動化されます。人間は何もすることなく、快適で楽に移動ができるようになるでしょう」 1.はじめに 一昔、いえそれよりももっと昔、私が幼少の頃に読んだ「未来の世界」を描いた本には…

1月第3週のふりかえり

こんばんは。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月だというのに、私の住んでいる地域では日中の最高気温が10℃を超える日が続いて、真冬の寒さからは遠のいています。まあ、過ごしやすいのはありがたいのですが、こう…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【5】

ハンプ押上の真打ちDE11形の登場と操車場での仕事 DE11形は1967年から量産されると、さっそく大規模操車場における貨車の入換作業に就くため、隣接する機関区へと配置されます。最初に配置されたのは、首都圏でも指折りの操車場で、日本の三大操車場の一つで…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【1】

現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【1】 鉄道会社で仕事をしていると、多くの人は現場までの移動には鉄道を使うのかと思われることが多い。まあ、会社の一番の商品は安全で確実、そして速く走る列車なので、その考えもわからなくもないが、残念ながら列…

季節外れの春霞の空を飛ぶ 伊丹>羽田 JAL126便

鉄道の話題がメインのブログですが、今回は少し趣向を変えてお空の話題をお届けします。 いつもならこの程度の距離の移動は新幹線が第1選択にしています。 鉄道が好きだから・・・というのもありますが、飛行機の場合は空港での搭乗手続やら保安検査などを考え…

再び空の上でプロの仕事を見た!

一度旅に出かけると、いろいろなことが身の回りに起こります。 名所を訪れて、感動することやものに出会ったり、これ以上ないという美味しいものを食べたり・・・などなど。 所用で関西へ出かけた時に、驚くほど「プロフェッショナル」なお仕事をされている方に…

1月第2週のふりかえり

こんばんは。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をご覧いただきありがとうございます。 新しい年が明けてもう2週目です。 すでに多くの方が普段どおりの生活に戻られたのではないでしょうか。かくいう私もいつもどおりの生活に戻り、日中はお仕事に追い回され、…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【4】

こうして重入換用機の試作機であるDE10 900番代が操車場で仕事を始めてみると、DE10形とくらべて重い貨車を連ねてハンプを押し上げる作業を難なくこなすことができました。 いくら緩いとはいえ重量の嵩む貨車を坂道で押し上げるというのは過酷な仕事で、こう…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・鉄道マンの年末年始事情【3】

鉄道マンの年末年始事情【3】 年末年始の仕事納めから正月三日までは公休日の指定を受けても、それ以外の日は通常通りに勤務しなければならなかった。日勤Ⅱ種の職場なので、基本的にはカレンダーどおりに仕事があるのは、ほかの会社と同じでもあり、そして…

鉄道の知識を学習に活かす 算数「かけ算のきまり・何倍」

鉄分の濃い子どもたちにとって、鉄道のことを知るのはとても楽しいものです。 かくいう私自身も、小学生の頃はいま思い返すだけでも「大丈夫か?」と声をかけたくなるくらい、夢中になっていました。そして、好きなことに関しては徹底的に調べ、そして知識と…

2018年12月第5週~2019年1月第1週のふりかえり

こんばんは。 いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただきありがとうございます。 2019年が明けて1週目が終わりました。皆さま、どのようなお正月を過ごされたでしょうか。 私は実のところ2年ぶりのお正月でした。というのも、昨年と一昨年は、身内に不…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【3】

DD13形より力強い、ディーゼル機関車の決定版DE10形の登場 DD51形の成功をみた国鉄は、DD51形用に開発されたエンジンを活用したあらたな機関車の開発に着手しました。操車場や駅、運転区所などでの車両の入れ換えや、線路構造が幹線に比べて構造的に弱いロー…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・鉄道マンの年末年始事情【2】

鉄道マンの年末年始事情【2】 私が配属された電気区は「日勤Ⅱ種」だったので、原則として年末年始もカレンダーどおりに公休日が割り当てられていたが、機関区に勤める友人はといえばそうはいかなかった。 この友人は同期で、仕事に就いたのは私よりも1年前…

謹賀新年

みなさま、明けましておめでとうございます。 旧年中は拙筆の当ブログ「旅メモ」をご覧いただき、ありがとうございました。 本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 そして、皆さまにとりまして、新しい年が充実した素晴らしい年…