旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

キャリア

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その15「門司機関区での添乗実習・・・EF81で関門トンネルを越える」【前編】

◆門司機関区での添乗実習・・・EF81で関門トンネルを越える【前編】 いよいよ集合研修最後の実習場所となる門司機関区に研修配置になったのは6月の終わり。ここでは、日常的に行われる車両検修と機関車乗務の二つを体験することだった。 前回までは... blog.ra…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その14「交流20000Vに触ると・・・」【後編】

◆交流20000Vに触ると…【後編】 前回までは...blog.railroad-traveler.info 先輩たちが持ってきたのが、グラスファイバー製の梯子だった。「これを使わんと、間違いなく感電しおるけんな」 そういって、梯子を架線に立てかけた。「さあ、誰か触る人いおらんか…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その14「交流20000Vに触ると・・・」【前編】

◆交流20000Vに触ると…【前編】 タイトルを見てギョッとされた方も多いのではないかと思う。 いきなり、こんな高圧電気に触ったなんて聞かされれば、「それ、死んじゃうじゃん!」「よく生きていたな」なんて言われてもその通りだ。でもご安心を。この通りち…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その13「研修生、事故を起こす」

◆研修生、事故を起こす 駅にまつわる話をもう一つ。 ある日、仕事から帰ると寮の中は奇妙な空気に包まれていた。いつもと違う空気に、何かあったのか?と思い浜小倉駅で研修勤務に就いている同期に尋ねると、研修生が突放に失敗して事故を起こしたという。 …

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その12「操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車」【2】

◆操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車 私がこの実習を受けたのはちょうど6月半ば。梅雨とは名ばかりに連日暑い日が続いていた。そして、この時初めて知ったのだが、入換用のディーゼル機関車の運転台は蒸し風呂のような暑さだということだった。 そ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その12「操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車」【1】

◆操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車 貨物駅には営業の仕事の他に、操車という仕事がある。お客様からの注文に応じて、列車のコンテナ枠を確保して何号車の何番枠に積みつける指定をするのが、旅客でいうところのみどりの窓口で指定席券を発券する…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その11「2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅」(2)

◆2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅(2) おお、これてようやく鉄道マンらしい勤務になったと意気揚々と出勤すると、その日の担務指定は営業研修。ん?貨物で営業って、何をするんだ?頭の中にいっぱいの「?」をつくると、要は駅の営業部門で通運会社か…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その11「2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅」(1)

◆2番目の実習・福岡貨物ターミナル駅(1) 1か月ほど、小倉車両所での研修を終えた私は、次に福岡貨物ターミナル駅に行くようにいわれた。九州で最も貨物取扱量の多い駅で、いうなれば貨物列車の「博多駅」みたいなもの。 その名の通り、福岡貨物ターミナ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その10「エアサスペンション」(2)

◆エアサスペンション(2) 空気バネを使った台車を履くコキ10000形式。実は、車両の検修に携わる人たちからすると、非常に厄介な貨車だった。空気バネは空気を入れなければバネとして使い物にはならないのだが、貨車には電車や気動車のように空気を供給する…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その10「エアサスペンション」(1)

◆エアサスペンション(1) 小倉車両所で印象深かった出来事をもう一つ。 小倉車両所では機関車だけではなく、貨車の検査も受け持っていた。ところが、貨車は機関車や電車のように特定の所属する区所がない。常備駅というのは定められていたが、それもタンク…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その9「全般検査」(2)

全検入場二日目。下回りの艤装を外されたED76は、いよいよ下回りと車体との切り離しだ。二台の天井クレーンからワイヤーが下ろされ、車体の4か所にそのワイヤーを固定させていく。これも、長年の経験がものをいう作業のようで、玉掛けの資格を持つ先輩…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その9「全般検査」(1)

◆全般検査 小倉車両所には検査期限が近づいた機関車や貨車が、あらかじめ決められたスケジュールでやってきていた。小倉車両所では、九州支社管内に配置されている機関車(この頃は既に門司機関区だけになっていたが)や管内に所在している貨車、さらに旅客…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その8「最初の実習・小倉車両所」

◆最初の実習・小倉車両所 1か月間の集合研修は九州支社の研修センターで受けた。門司機関区の構内にあって、そこへ行くには線路を渡らないと行くことができない。しかも機関区の側線だったが、一般の人が渡るところではないので、当然、踏切警報機や遮断機…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その7「鉄道マンとしての振り出しは九州・門司」

◆鉄道マンとしての振り出しは九州・門司 九州は日本の中で好きなところの一つだ。小学生の頃、祖父に連れられて旅行をしたときも、東日本ではなく西日本によく行ったものだった。中でも印象深いのが、東京から新幹線に乗って博多まで出て、博多で少しブラブ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その6「高卒一期」

◆高卒一期 会社から会社説明会をするからと大井機関区に来るように言われ、いったいそこはどこにあるのだ?と調べると、なんと東京モノレールの大井競馬場駅からさらに海に向かって徒歩15分。貨物の駅って本当に不便なところにあるもんだなぁと思いながら…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その5「就職活動 ひょんなことから鉄道マンへ」

◆就職活動 ひょんなことから鉄道マンへ 県内の公立工業高校の電子科で主に通信系を学んだ私は、高校三年生の時には就職することを考えていた。もっとも、具体的にどこへ行きどんな仕事をしたいというものはあまりなく、ただなんとなく働きに出るんだな~とい…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その4「あの列車はどこへ? 車掌になって全国へ行きたい」

◆あの列車はどこへ? 車掌になって全国へ行きたい 日本の三大操車場の一つと言われた新鶴見操車場の近くが住まいになった私は、成長とともに将来は国鉄へ入って鉄道の仕事に就きたいと願うようになった。 小学校四年生からは週に3回、市内の武道館で剣道を…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その3「引っ越し先は鉄道の町」

◆引っ越し先は鉄道の町 小学校二年生の時に、私は同じ市内の別の街へと引っ越した。もちろん、小学校も転校することになる。まあ好きで引っ越しする人はそうそういないと思うが、私もこの引っ越しだけは今も嫌な思いしかない。 転校先の小学校で勉強をしてい…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その2「幼稚園が鉄道熱に拍車をかける?」

◆幼稚園が鉄道熱に拍車をかける? 折しもブルトレブームが到来し、当時は子ども向けの鉄道関連のグッズや図鑑が巷に溢れていた。とても仲のよかったN君の家は、地域でも地主の家系で比較的裕福。だから、その友だちの家に遊びに行けば、私が知りたいことの…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その1「少年と鉄道の数奇な出会い」

◆少年と鉄道の数奇な出会い 私は1972年に川崎市で生まれた。 父は設備関連の職人で、母は専業主婦。家は小さな風呂なしのアパート暮らしと、当時でもあまり裕福な家ではなかった。父は私が産まれたのを機に、それまで勤めていた会社を辞めて職人の世界へ…

たかがバイト、されどバイト 滅多にないダブチならぬダブルミス

今日も冷え込みが厳しかったですね。北陸地方では大雪で大変なことになっているようです。特に福井は五六豪雪以来の積雪だとか。雪国とはいえ、やはりこういう気象災害は無いに超したことありませんが、とにもかくにも大きな被害が無いことを祈るばかりです…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ はじめに

みなさんは鉄道員と聞くと、まずどのような職種を思い浮かべるだろうか。 列車を運転する運転士や、扉の開閉や乗客の案内をする車掌がもっとも多いかもしれない。次に、駅で働く駅員だろうか。最近では少なくなったが、ホームでの安全確保などのために立つ駅…