旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

鉄道の仕事

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・過酷な猛暑の鉄路【前編】

過酷な猛暑の鉄路【前編】 これを書いている2018年の夏は、これまでに経験したことのない記録的な猛暑の日が続いている。 連日の気温は35℃以上はあたりまえで、30℃を下回った日なんか片手で足りるくらいだ。埼玉県の熊谷で、過去最高の41.1℃を記録した日なん…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・電話が通じない!信号機器が動かない! その正体とは【後編】

日中に他の区所から電話がかかってくると、多くは何らかの障害が起きたために対応を要請するものだった。 障害の内容によっては、その日の作業計画を変えて出動をすることになる。

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・電話が通じない!信号機器が動かない! その正体とは【前編】

電話が通じない!信号機器が動かない! その正体とは【前編】 電気区の仕事というのは、日常の検査だけではなく修繕もとにかく多かった。 特に貨物駅にある施設の多くは老朽化が進んでいて、管理をする側にとっては苦労も多い。その理由は、国鉄時代、貨物は…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・何でもやります! まさに電気屋さん【後編】

何でもやります! まさに電気屋さん【後編】 電話がかかってきて、蛍光灯の在庫がなくなったと連絡を受けると、それを届けるのも電気区の仕事だった。 そんなことまでしていたの?と驚かれる方も多いと思う。 実際、私も驚いた。 ある日先輩から「ナベちゃん…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・何でもやります! まさに電気屋さん【前編】

◆何でもやります! まさに電気屋さん 信号設備のように鉄道マンならではなの仕事もあるが、一見するとこれも鉄道マンの仕事なの?と思えるようなことも仕事のうちだった。 ある日、庁舎の電灯がつかなくなってしまった。 最初は球切れかな?と思い、新しい蛍…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・転轍機(てんてつき)の定期検査【後編】

転轍機(てんてつき)の定期検査【後編】 別の日に、新鶴見機関区で転轍機の検査があった。 鉄道がお好きな方ならご存じだと思うが、新鶴見機関区は首都圏の貨物列車の要衝だ。 東北線や高崎線、中央線から東海道線方面に向かう貨物列車は、ほとんどが武蔵野…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・転轍機(てんてつき)の定期検査【中編】

転轍機(てんてつき)の定期検査【中編】 私が実際に線路に出るようになって間もない頃、信号を専門にする主任と技術係の先輩に連れられて、高島線の新興駅へ行った。*1 当時の新興駅は車扱貨物だけを取り扱う駅で、貨物列車の発着本数も極端に少なかった。…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・転轍機(てんてつき)の定期検査【前編】

◆転轍機の定期検査【前編】 1か月近くの隅田川での研修を終えて、ようやくもとの職場に戻って本格的に仕事を始めることができた。運転や車両に行った同期と比べると、研修期間が長かったが、まあこれも仕事のうち。 貨物駅はとにかく広い。大規模な駅だと東…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・線路際で働く鉄道マンの持ち物【後編】

線路際で働く鉄道マンの持ち物【後編】 ヘルメットを被り、安全チョッキを着て、鍵も持った。さあ、線路に出て仕事をしよう!といっても、肝心な商売道具の工具がなければなにもできない。 この工具も一つひとつ紹介をするととんでもないことになってしまう…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・線路際で働く鉄道マンの持ち物【中編】

線路際で働く鉄道マンの持ち物【中編】 さて、線路に出る鉄道マンに共通している物、というより身につけなければならない物といえば何を思い浮かべるだろうか。 まずはあの黄色いヘルメットだ。 正確には「保護帽」という名前らしく、色々な形の物がある。 …

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・研修が終わったからといっても【後編】

◆研修が終わったからといっても【後編】 風呂掃除が終わると、頃合いを見計らって浴槽にお湯を入れていく。これも風呂掃除をした職員の仕事。資格が要らない簡易ボイラーのスイッチを入れて、浴槽の蛇口をひねる。ただそれだけだが、これが意外に難しい。お…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・研修が終わったからといっても【中編】

◆研修が終わったからといっても【中編】 掃除といえばもう一つ。 鉄道の職場には必ずといっていいほど「風呂」がある。 え?風呂があるの?と思われる方もいるかもしれない。あまり小規模な職場だと風呂はないかも知れないが、たいていの駅や機関区といった…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・研修が終わったからといっても【前編】

◆研修が終わったからといっても【前編】 すべての研修が終わって、ようやく新しい職場でお仕事開始! と、いうわけにはいかなかった。そりゃあそうだろう、何しろついこの間までまともに線路上に出ていたことなどなく、理論とちょっとした実技を習ってきただ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・隅田川駅で見た「モノ」とは【後編】

まさかまさかの「客車」 驚いたといえば、もう一つ。 やはり、駅構内を歩いていた時のこと。駅の一角がやたらと騒々しい。それもそうだろう、何しろ赤色灯を煌々とつけたパトカーや警備会社の車、それに頑丈そうなつくりの車がいる。「おっ、今日は珍しいの…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・隅田川駅で見た「モノ」とは【前編】

連絡船でしか見られないはずの貨車 ある日、隅田川駅構内で信号機の見学をすることになった。信号機といっても、道路の信号機のように単純ではなく、鉄道では目的によって種類も多いから憶えるのがとにかく大変だった。 よく見かけるのは道路の信号機のよう…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【後編】

◆再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【後編】 ある日、講義の内容も進んでいよいよ鉄道独特の電気技術の話に入っていったのだが、私はと言えば毎日既に学んだ内容を聞かされ、いつものように上の空で聞いていた。ところが、鉄道の電気独特の内…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【前編】

◆再び研修勤務 隅田川駅で過ごした1か月の技術研修【前編】 鉄道という仕事は、列車の運転に直接携わる仕事から、駅での改札や出札、それに操車や誘導、車両所や工場での車両の保守、線路や電気設備の保守管理といった施設関係の仕事までありとあらゆる職種…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その3 伝統の華麗なる技

何日かして、施設の先輩が現場に連れて行ってくれた。さすがに何をするわけでもなく、ただ出勤して勤務が終わるのを待っている私たちを見て同情されたのかわ分からないが、とにかく現場へと出かけることになったのは嬉しかった。 東海道貨物支線のうち、鶴見…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その2「点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣」【後編】

◆点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣【後編】 点呼では主任が職員の出勤状況を報告するために、所属する職員の職氏名を読み上げる手続きだ。学校で言うところの出欠確認だ。学校で散々やって来たことを、就職してまで同じことをするのには少し驚いたも…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・その2「点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣」【前編】

◆点呼と整時・・・鉄道マンならではの朝の習慣【前編】 着任して数日、始業の定刻である8時30分前に出勤。といっても、8時30分ギリギリに出勤してはまずい。新人はとにかく先輩より早く出勤し、お茶を入れたり掃除をしたりしなければならない…と、気合いを入れ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 電気区・保全区での仕事・その1「電気区に着任」【後編】

◆横浜羽沢電気区に着任【後編】 当時の横浜羽沢電気区は、関東支社にある技術系職場の中でも比較的広範囲を管轄していた。本区は横浜羽沢駅にあり、東海道貨物線は新鶴見機関区と新興駅、東高島駅、それに横浜羽沢駅。根岸線の根岸駅と横須賀線の逗子駅と田…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 電気区・保全区での仕事・その1「電気区に着任」【前編】

◆横浜羽沢電気区に着任【前編】 九州支社での研修勤務を終えた私は、関東支社に戻ると横浜羽沢電気区に電気係として配属された。 「鉄分」の濃い方でも、あまり耳にしない名称の職場だと思う。私も、電気区とはいったいどんな仕事をするところなのか、一応は…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その21「最後の集合研修と配属先の発令通知」【後編】

◆最後の集合研修と配属先の発令通知【後編】 九州勤務も残り数日になった日、研修センターの帰りに門司機関区に立ち寄った。検修助役のUさんを訪ねていき、研修では大変お世話になったお礼と、もうすぐ九州を離れることを報告した。「寂しくなるけんな」 な…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その21「最後の集合研修と配属先の発令通知」【前編】

◆最後の集合研修と配属先の発令通知 門司機関区での現場実習を終えると、再び研修センターで集合研修を受けることになった。とっても、座学はほとんどなく、現場配属にあたっての心得とかそういったものがほとんどだ。 4月の研修で受けた中に、無線従事者免…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その20「最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車」【後編】

◆最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車【後編】 香椎駅に着くとほぼ定時に到着した。列車の運転で一番難しいことは何か?というと、私は定時に運転させることだと思う。特に、停車駅が極端に少ない貨物列車は、100km近くの距離をずっと走…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その20「最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車」【中編】

◆最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車【中編】 列車は小倉駅を通過するとどんどん加速していくが、黒崎駅までは旅客列車の走る線路とは別の貨物線を走っていく。貨物駅の浜小倉駅も通過、気持ちがいいくらい駅という駅を通過していくか…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その20「最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車」【前編】

◆最後の添乗実習、門司-福岡貨物ターミナルの高速貨物列車【前編】 門司機関区での研修勤務も終わりに近づいた頃、最後の添乗実習で門司-福岡貨物ターミナル間の高速貨物列車に乗ることになった。およそ100km、時間にして1時間強という長い行程だ。 門司…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その19「臨時検査入場・・・その訳は」【後編】

◆臨時検査入場…その訳は【後編】 ところがその後、まさか自分に降りかかってくるなんてこれっぽっちも考えてなかった。 検査長から臨時入場する機関車を聞いて、人身事故を起こした車両は検査と修繕をしなければならないというのは本当なんだなと知った。そ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その19「臨時検査入場・・・その訳は」【前編】

◆臨時検査入場…その訳は【前編】 機関区の検修科は台車検査を担当する班と、交番検査を担当する班、そして仕業検査を担当する班に分かれている。仕業検査は日々の検査なので、日中だけではなく夜間も作業をするので泊まり勤務となるから、作業ダイヤは別枠で…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その18「機関区での整備…台車検査と臨時検査」【後編】

◆機関区での整備…台車検査と臨時検査【後編】 前回までは 機関区の検修は、大きく分けて午前と午後に作業がある。もちろん、ずっとぶっ通して作業をするわけにはいかないので、途中に10分程度の休憩が入る。この時間に水分を補給したり一服したりしてリフレ…