旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

鉄道

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【1】

現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【1】 鉄道会社で仕事をしていると、多くの人は現場までの移動には鉄道を使うのかと思われることが多い。まあ、会社の一番の商品は安全で確実、そして速く走る列車なので、その考えもわからなくもないが、残念ながら列…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【4】

こうして重入換用機の試作機であるDE10 900番代が操車場で仕事を始めてみると、DE10形とくらべて重い貨車を連ねてハンプを押し上げる作業を難なくこなすことができました。 いくら緩いとはいえ重量の嵩む貨車を坂道で押し上げるというのは過酷な仕事で、こう…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・鉄道マンの年末年始事情【3】

鉄道マンの年末年始事情【3】 年末年始の仕事納めから正月三日までは公休日の指定を受けても、それ以外の日は通常通りに勤務しなければならなかった。日勤Ⅱ種の職場なので、基本的にはカレンダーどおりに仕事があるのは、ほかの会社と同じでもあり、そして…

鉄道の知識を学習に活かす 算数「かけ算のきまり・何倍」

鉄分の濃い子どもたちにとって、鉄道のことを知るのはとても楽しいものです。 かくいう私自身も、小学生の頃はいま思い返すだけでも「大丈夫か?」と声をかけたくなるくらい、夢中になっていました。そして、好きなことに関しては徹底的に調べ、そして知識と…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【3】

DD13形より力強い、ディーゼル機関車の決定版DE10形の登場 DD51形の成功をみた国鉄は、DD51形用に開発されたエンジンを活用したあらたな機関車の開発に着手しました。操車場や駅、運転区所などでの車両の入れ換えや、線路構造が幹線に比べて構造的に弱いロー…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・鉄道マンの年末年始事情【2】

鉄道マンの年末年始事情【2】 私が配属された電気区は「日勤Ⅱ種」だったので、原則として年末年始もカレンダーどおりに公休日が割り当てられていたが、機関区に勤める友人はといえばそうはいかなかった。 この友人は同期で、仕事に就いたのは私よりも1年前…

距離は短くても走る経路は遠回り 甲種車両輸送列車・相鉄12000系電車の場合

すっかり年の瀬になってしまいました。 2018年も残すところあと僅か。毎年のことですが、1年は本当にあっという間に終わってしまい、「こんなに早かったかな?」と思います。そして新しい年が明けるごとに「歳も取ってしまう」という現実に、思わず溜め息を…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【2】

DD13形には排気量31リットルの直列6気筒エンジンであるDMF31形を2基装備していました。このエンジンは最大出力を370PSを出すことができました。 しかし、当時つくられていたバス用のエンジンが、同じ直列6気筒、排気量8.5リットルで最大出力が160PSという性…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・鉄道マンの年末年始事情【1】

鉄道マンの年末年始事情【1】 この記事を書いている時期は、既に2018年も終わりに近づいている頃だ。 年末年始となると、公共の交通機関はどこも混雑が増していく。そりゃあそうだろう、年末に向かって人や物の動きはいつも以上に活発になるからだ。年末ま…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【1】

人は生まれながらの運命(さだめ)がある・・・なんてドラマでの台詞を耳にすることがあります。まあ、人生を最初から決められてしまってはたまったものではありませんが、鉄道車両となると事情は少し異なってきます。 設計・開発する当初から花形となる特急列…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【31】

21世紀近くになって得た新たな仕事場【2】 一方、JR西日本にとって、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災は大きな転機の一つになったといえるでしょう。この震災で山陽本線は不通になり、寝台特急列車や貨物列車といった長距離列車の運転にも大きな影響…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【5】

地上だけでなく作業は高いところでも【5】 本区(当時は横浜羽沢駅構内の本区のほかに、武蔵野線梶ヶ谷貨物ターミナル駅構内に梶ヶ谷派出、新座貨物ターミナル駅構内に新座派出があった)だけではなく、2年目の夏から梶ヶ谷派出に勤務するようになっても、…

工業製品として見た東急7000/7700系【2】

2.工業製品としてみた7000系 1969年につくられて以来、途中電装品の改良を加えながらも50年以上走り続けてきた7000系/7700系。多くの鉄道車両が40年ほどで引退していった中、50年以上というのは驚異的とってもいいでしょう。 ここでは、この50年以上も使い…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【30】

21世紀近くになって得た新たな仕事場【1】 いよいよ、103系電車のお話も終わりが近づいてきました。 大都市圏の通勤輸送に対応し、経済性を優先させた性能で設計された103系電車は、当初のの予定通り多くの通勤路線で活躍しました。その基本設計は21世紀に…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【4】

地上だけでなく作業は高いところでも【4】 何度か鉄塔を昇るための訓練はするものの、やはり10mのところでどうしても体が固まってしまっていた。いったい、いつになったら30mを昇ることができるようになって仕事をできるのか、もしかしたらそんなことは一…

走り抜ける「昭和の鉄道」 マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅲ)

マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅲ) 元は阪急2100系として誕生した能勢電鉄1500系。 長年親会社での勤めを終え、子会社へ移籍しても阪急電鉄のこだわりともいえる艶のあるマルーンの車体を保ち、車内も大きく手を加えることもなかったので…

江ノ電で出会った小さなドラマ

「人生とは自分自身が脚本を書き主役を演じるドラマだ」 このような名言をご存知でしょうか。京セラと第二電電(現在のKDDI)の創業者であり、破綻した日本航空を再生に導いた稲盛和夫氏の言葉です。 確かに、人生はドラマですね。その主役は自分自身。それ…

工業製品として見た東急7000/7700系【1】

1969年に就役して以来、途中電装品の交換による改造を受けながらも、50年という長きにわたって走り続けてきた東急7700系が、11月24日の運行をもってその歴史に幕を閉じました。 さよなら列車の運転の様子は地上波のニュースにも取り上げられたほどで、鉄分の…

安全輸送と定時運行にご協力を

いつもお読みいただきありがとうございます。 この記事のタイトルをご覧になって、「あれ?」と思われた方もきっと多いと思います。 もしかすると、「とうとう鉄道会社の回し者になったか!?」とさえ思われたかもしれません。まあ、回し者ではないですが、…

この本を見つけたよ! ちょっとだけ「鉄分」の入った絵本たち2

今週のお題「読書の秋」 今週のお題の記事、調子に乗ってもう一つお届けします(笑) さて、前回は「鉄分」の入った絵本を2点、ご紹介しました。今回も「鉄分」がちょっとだけ・・・いえ、ふんだんに入った絵本をご紹介します。最後までお付き合い頂けると嬉し…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【3】

地上だけでなく作業は高いところでも【3】 同じ高所での作業といえば、もう一つ忘れてはならないことがあった。 電車線の吊下線やビームが5mなら、広い貨物駅構内を照らす投光器が取り付けられた鉄塔はというとなんと30mもある。 え?そんな高いところに…

走り抜ける「昭和の鉄道」 マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅱ)

マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅱ) 阪急電鉄での勤めを終えた2100系は、正面に少しだけ手を加えられて子会社である能勢電鉄へと籍を移しました。ちょうど長く勤めた会社で定年になり、残りの勤めを子会社へ出向したり転籍したりするサラ…

ねえねえ、これ読んで~! ちょっとだけ「鉄分」の入った絵本たち

今週のお題「読書の秋」 本を読むというのは、意外にもたくさんのよいことがありますね。 例えば「語彙力」を高めたり、漢字の使途を理解できたりするなど。 もちろん、小さい頃から本に親しむ習慣があると、成長していくなかでも本を読む習慣が自然に身につ…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【29】

「うぐいす色」は山手線だけではない 古都を結んだ103系電車【2】 関西圏のうぐいす色の103系電車は、関西線のほかに奈良線でも走りました。いえ、過去形ではなくこの記事を書いている2018年11月現在も、残り僅かとはいえ後進の205系電車とともに古都を結ぶ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【2】

地上だけでなく作業は高いところでも【2】 架線に立てかけて昇る梯子、長さは軽く5mはあり、しかもこの当時もっとも多く使われていたのは竹製だったので、重さもそれなりにあった。今ではグラスファイバーでできた軽くて丈夫な優れ物がほとんどだが、お値…

走り抜ける「昭和の鉄道」 マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅰ)

マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅰ) 大都市で過酷な通勤ラッシュを支えて走り続けた鉄道車両も、月日が経ち新たにつくられてやってくる後輩が増えると、その役目を終えて引退していきます。多くはその功績を称えられつつも、車両工場など…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【1】

地上だけでなく作業は高いところでも【1】 線路際で働く鉄道マンの仕事の多くは、保線や信号、通信設備といった地上にあるものを相手にしている。ところが、同じ電気区の仕事でも電車線と電力の分野は地上だけではなく、高いところへと上がっていって作業を…

走り抜ける「昭和の鉄道」 21世紀にも通じる車両の始祖・東急7700系(Ⅱ)

日本で最初のオールステンレス車、東急電鉄7000系電車の電気機器を新しいものに取り替え、池上線と目蒲線(後に多摩川線)で3両編成という短い編成を組んで、東京の城南地域の住宅街を走り続けた7700系電車。 骨組みから台枠、そして車体に至るまで構造上や…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【28】

「うぐいす色」は山手線だけではない 古都を結んだ103系電車【1】 京阪神緩行線や阪和線、そして大阪環状線へと103系電車の新車が続々と送り込まれ、激しさを増すラッシュ輸送を支える存在として走り始めましたが、その後は新車を他の路線へ広がることはあり…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【6】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【6】 在日アメリカ軍の専用線路を担当していた頃は、最低でも月に一回は東高島駅の瑞穂埠頭や、田浦駅の横須賀基地へ行くことがあった。 このうち、横須賀基地はメインの場所からはかなり離れたところにあり、仕事が終わ…