旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

鉄道

この本を見つけたよ! ちょっとだけ「鉄分」の入った絵本たち2

今週のお題「読書の秋」 今週のお題の記事、調子に乗ってもう一つお届けします(笑) さて、前回は「鉄分」の入った絵本を2点、ご紹介しました。今回も「鉄分」がちょっとだけ・・・いえ、ふんだんに入った絵本をご紹介します。最後までお付き合い頂けると嬉し…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【3】

地上だけでなく作業は高いところでも【3】 同じ高所での作業といえば、もう一つ忘れてはならないことがあった。 電車線の吊下線やビームが5mなら、広い貨物駅構内を照らす投光器が取り付けられた鉄塔はというとなんと30mもある。 え?そんな高いところに…

走り抜ける「昭和の鉄道」 マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅱ)

マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅱ) 阪急電鉄での勤めを終えた2100系は、正面に少しだけ手を加えられて子会社である能勢電鉄へと籍を移しました。ちょうど長く勤めた会社で定年になり、残りの勤めを子会社へ出向したり転籍したりするサラ…

ねえねえ、これ読んで~! ちょっとだけ「鉄分」の入った絵本たち

今週のお題「読書の秋」 本を読むというのは、意外にもたくさんのよいことがありますね。 例えば「語彙力」を高めたり、漢字の使途を理解できたりするなど。 もちろん、小さい頃から本に親しむ習慣があると、成長していくなかでも本を読む習慣が自然に身につ…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【29】

「うぐいす色」は山手線だけではない 古都を結んだ103系電車【2】 関西圏のうぐいす色の103系電車は、関西線のほかに奈良線でも走りました。いえ、過去形ではなくこの記事を書いている2018年11月現在も、残り僅かとはいえ後進の205系電車とともに古都を結ぶ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【2】

地上だけでなく作業は高いところでも【2】 架線に立てかけて昇る梯子、長さは軽く5mはあり、しかもこの当時もっとも多く使われていたのは竹製だったので、重さもそれなりにあった。今ではグラスファイバーでできた軽くて丈夫な優れ物がほとんどだが、お値…

走り抜ける「昭和の鉄道」 マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅰ)

マルーンの艶やかさは移籍先でも・能勢電鉄1500系(Ⅰ) 大都市で過酷な通勤ラッシュを支えて走り続けた鉄道車両も、月日が経ち新たにつくられてやってくる後輩が増えると、その役目を終えて引退していきます。多くはその功績を称えられつつも、車両工場など…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・地上だけでなく作業は高いところでも【1】

地上だけでなく作業は高いところでも【1】 線路際で働く鉄道マンの仕事の多くは、保線や信号、通信設備といった地上にあるものを相手にしている。ところが、同じ電気区の仕事でも電車線と電力の分野は地上だけではなく、高いところへと上がっていって作業を…

走り抜ける「昭和の鉄道」 21世紀にも通じる車両の始祖・東急7700系(Ⅱ)

日本で最初のオールステンレス車、東急電鉄7000系電車の電気機器を新しいものに取り替え、池上線と目蒲線(後に多摩川線)で3両編成という短い編成を組んで、東京の城南地域の住宅街を走り続けた7700系電車。 骨組みから台枠、そして車体に至るまで構造上や…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【28】

「うぐいす色」は山手線だけではない 古都を結んだ103系電車【1】 京阪神緩行線や阪和線、そして大阪環状線へと103系電車の新車が続々と送り込まれ、激しさを増すラッシュ輸送を支える存在として走り始めましたが、その後は新車を他の路線へ広がることはあり…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【6】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【6】 在日アメリカ軍の専用線路を担当していた頃は、最低でも月に一回は東高島駅の瑞穂埠頭や、田浦駅の横須賀基地へ行くことがあった。 このうち、横須賀基地はメインの場所からはかなり離れたところにあり、仕事が終わ…

走り抜ける「昭和の鉄道」 21世紀にも通じる車両の始祖・東急7700系(Ⅰ)

北は北海道から西は九州まで、いまやどこの列車に乗ってもステンレス車体の車両に乗ることができます。そのほとんどはペンキ要らずで、ステンレスの地肌をそのままにして銀色に輝かせ、アクセントと路線の識別のためにシンボルとなる色の帯を巻いています。 …

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【27】

浪速の中心を回り続けたオレンジバーミリオン【2】 101系電車よりも後につくられたとはいえ、103系電車とて1960年代の設計なので老朽化はもちろん、接客設備の陳腐化も否めませんでした。対抗する私鉄は続々と新車をつくっては走らせるので、性能も接客設備…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【5】

仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【5】 ところが、私が担当していたのはアメリカ軍の線路だ。線路自体は日本のものだが、アメリカ軍が専用的に使うことになっている線路なので、当然アメリカ軍の管理下に置かれている。だから、民営化前の国鉄や、そ…

走り抜ける「昭和の鉄道」 ラッシュ時の切り札と伝統を守って・京急800形(Ⅱ)

1978年に登場したハマの赤い「ダルマ」こと京急800形電車。 ラッシュ時に短い時間でお客さんを乗り降りできるように、18mの短めの車体に4ドアーというあまり例を見ない設計になりました。そのドアの多さは狙い通りに、ラッシュ時に限らず停車時間を短くする…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【26】

浪速の中心を回り続けたオレンジバーミリオン【1】 関西圏の103系電車はスカイブルーを身に纏ったものばかりではありませんでした。 大阪市の中心部を環状に走る大阪環状線はその成り立ちが非常に複雑で、首都圏の山手線のように国が敷いた鉄道ではありませ…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【4】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【4】 新しく描き直した図面には、駅本屋を示す記号は描かず、すでに撤去されてなくなった線路も描かなかった。そのおかげで、ずいぶんとスッキリした図面になっていたと思う。 ようやく配線図が完成すると、今度は転轍機…

走り抜ける「昭和の鉄道」 ラッシュ時の切り札と伝統を守って・京急800形(Ⅰ)

「ハマの赤いあんちくしょう」と呼ばれる京急電車。その線路の幅、すなわち軌間(ゲージ)1435mmという広さであることに由来する安定感を武器に、住宅街すれすれの線路でもスピードを出して走り抜けます。 かつては国鉄時代から今日はJR東日本と速さ、快適さ…

走り抜ける「昭和の鉄道」番外編 華麗なる姿、再び・・・

ここ最近、ぐずついた天気ばかり続いておりましたが、週末になって久しぶりに青空が広がった秋晴れ。お出かけにはもってこいの陽気になりましたので、趣味と実益(?)と家族サービスを兼ねて、小田急ファミリー鉄道展2018を見に海老名まで行ってきました。 …

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【25】

西のスカイブルー・京阪神緩行線【後編】 こうした経緯で、京阪神緩行線に103系電車が送り込まれてきたのです。 もともと103系電車は山手線のように、駅と駅の間の距離が短く、頻繁に発車-加速-減速-停車を繰り返す路線向きの性能を備えた車両でした。 京…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【3】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【3】 時間を見つけては・・・といっても、現場がどうなっているのかを調べて回り、それをメモに書き留めたり、必要とあらば写真に撮ったりして記録に残したものを、詰所で図面に起こす作業を続けた。 この図面に起こす作業は…

走り抜ける「昭和の鉄道」 ライバルとの熾烈な競争へ挑み続けて・阪神5001形

関東近辺で生まれ育ったせいか、関西の私鉄にはあまり縁がないのですが、それでも時折乗る機会に恵まれることがあります。 関西の私鉄は国鉄や他社と同じような区間を走る路線を抱えるため、常に乗客を奪い合う熾烈な競争に晒されてきた歴史がありました。 …

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【24】

西のスカイブルー・京阪神緩行線【前編】 前回までは blog.railroad-traveler.info 阪和線に次いで関西圏に103系電車が送り込まれたのは、京都~大阪~神戸~西明石を走る普通列車・京阪神緩行線でした。あまり聞き慣れない路線名かもしれません。 一般には…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【2】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【2】 こうして、英語も満足にできない成績でなんとか入社した私が、仕事もまだまだ半人前以下なのにもかかわらず、在日アメリカ軍の専用線路を任されることなってしまった。 渡された図面や資料は、どれもが国鉄時代に誰…

走り抜ける「昭和の鉄道」 新機軸へ挑戦した地下の主・営団地下鉄6000系

今は民営化されたので東京地下鉄ですが、あえて「営団地下鉄」としたのはやはり昭和の鉄道という意味からです。 営団6000系は千代田線開業に備えて試作車からつくられました。営団を含む私鉄が試作車をつくるというのは非常に珍しい例だといえるでしょう。国…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【23】

大阪湾に沿って紀州路へとつないだスカイブルーの103系【後編】 阪和線の103系電車は、1987年の国鉄の分割民営化までは大きな変化もなく、大阪と和歌山の間を行き来する仕事を続けました。 ところが、JR西日本に替わった翌年の1988年には、205系電車がやって…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・財布にはドル札、片手に英語の辞書【1】

財布にはドル札、片手に英語の辞書【1】 鉄道貨物を利用されるお客さま、つまり荷主さんは本当に驚くほど多くの業種の会社などに利用していただいている。とはいえ、私が鉄道マンになった頃は、モータリゼーションの進展や国鉄時代の相次ぐストやら運賃値上…

走り抜ける「昭和の鉄道」 古き良きものを伝え続ける

生まれてからというもの、都会暮らししか経験のない私にとって、気動車とは本当に縁が薄い存在です。 だからというわけではないでしょうが、気動車の独特の雰囲気についつい惹かれるものがあります。走り出すときの力を振り絞るようなエンジンの音、停車中で…

消えゆく「国鉄形」 痛勤ラッシュを支え続けて【22】

大阪湾に沿って紀州路へとつないだスカイブルーの103系【前編】 国鉄の標準通勤形電車となった103系電車は、既にお話ししてきたように衰えることを忘れたモンスターのように混雑の激しさを増し続ける首都圏の通勤路線で活躍していたのと同時に、西の大都市で…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・猛威を振るう台風、その後に残ったものは【4】

台風というのはほんとうに容赦がない。 またある別の日、横須賀線の逗子駅から連絡があった。逗子駅といえば、三浦半島にある駅で、夏になれば海岸に遊びに行く人たちで賑わう駅だ。そんな駅に貨物列車?と思われる方も多いと思う。 そりゃあそうだ。逗子駅…