旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

続・悲運のハイパワー機 幻となった交直流6000kW機【2】

3.新型機関車の発注と契約会社 EF500の試作機となる901号機は、1試作機が川崎重工と三菱電機で開発されます。 EF200は日立製作所が単独で受注しましたが、EF500は二社の共同受注となりました。 おなじ新型機関車を開発するのなら、ある一社に任せた方が合…

3月第3週のふりかえり

いつも拙筆のブログ「旅メモ」をご覧いただきありがとうございます。 毎日の通勤で、途中丘陵地に面した崖下にカワヅザクラの並木があり、濃いめのピンクの花を咲かせて春を感じさせてくれるお話はしたと思いますが、その桜が満開になったのを皮切りに、近所…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【12】

1987年の分割民営化によって、DE11形にはさらに大きな衝撃が訪れました。 操車場の機能停止・廃止によって、仕事そのものが失われました。 操車場で重量の嵩んだ貨車を押したり牽いたりする、専ら重入換作業をするための性能をもって誕生したDE11にとって、…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・命を預かる役目・列車見張【5】

人よりも早く列車見張の経験を多くさせてもらうようになると、信号扱所に上がってその仕事自体を楽しむようになっていった。 列車の運行状況がほんの僅かでも違えば、機関区のような車両基地では同じ列車を牽く機関車も、出発までに待機させる留置線が違って…

続・悲運のハイパワー機 幻となった交直流6000kW機【1】

1.はじめに 「君たちが機関士になったら、これを運転することになる」 貨物会社に入社する直前だったか間もない頃、そういわれて紹介された機関車。当時の最新技術をふんだんに採り入れ、夢の1,600トン列車の運転の実現に向けて開発されたEF200形電機機関車…

3月第2週のふりかえり

皆さまこんばんは。 いつも拙筆のブログ「旅メモ」をご覧いただき、ありがとうございます。 とうとう3月に入ってしまいました。娘のひな祭りも終わり、ホッと一息・・・といいたいところですが、何しろ3月は年度末です。 評価やら卒業式やら、修了式やらで文…

あれから8年 東日本大震災の日によせて

今年も3月11日になりました。 8年前の2011年3月11日14時46分、東北地方の太平洋沖を震源とする巨大地震が発生し、想像を遙かに超える大きな被害をもたらしました。そして、この地震による巨大な津波は東北地方の沿岸部の町を飲み込み、膨大な数の犠牲者を出…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【11】

そのような状況は長くは続きませんでした。 昭和50年代に入ると、国鉄はダイヤ改正のたびに貨物輸送の合理化を進めようとします。 操車場での貨車の仕訳を、可能な限り自動化してスピードを上げようとしました。その一つが、前にもお話しした武蔵野線の武蔵…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・命を預かる役目・列車見張【4】

配属されて現場に出るようになって場数を踏むようになってくると、暑かろうが寒かろうが線路に出て作業をするのが当たり前のようになっていた。もちろん、線路内での作業は体力が必要だったし、ミスも許されないので気も張りつめて疲れはする。だが、毎回同…

「先を見通す」ということ

つい先日、外出をする機会があり、昼食をマクドナルドで食べていました。 そのマクドナルドは、私の実家にほど近いところにあるお店です。これまでも何度も行ったことがある馴染みのお店で、店員さんの中には私が11年ほど前に教えた子も勤めています。 その…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車【5】

昭和の半ば、1964年につくられて以来、数々の改修を受けながら、時代に合わせた性能をもって京都-大阪間の輸送に徹し続けた京阪2200系は、21世紀に入った2000年代でもその存在感は後輩たちと同じでした。 1999年代に最新式のVVVFインバーター制御を採用した…

2月第4週~3月第1週のふりかえり

皆さまこんばんは。 いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、そして応援をしていただきありがとうございます。 2月があっという間に過ぎ去ってしまい、3月に入りました。 3月になるといよいよ春がやってくると思うのは私だけでしょうか。毎年のこと…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【10】

大規模操車場におけるハンプ押上を中心とした重入換専用の機関車として登場したDE11形は、その目的に特化した性能をもち、0番代が65両、エンジン出力を増強した1000番代が46両、低騒音試作形の1900番代1両、低騒音型の2000番代4両の計116両がつくられました…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・命を預かる役目・列車見張【3】

あまり知られてないことだが、鉄道のダイヤは基本的には大きく変わることがないが、実はほぼ毎日のように細かい変更がされている。 例えば、臨時の団体列車を走らせる時は、本来なら列車が走らない時間にこの列車がやってくる。そのことを知らずに現場に出て…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車【4】

1980年代に入って改修工事を受けた2200系は、電装品を新しいものへと交換し、省エネ性を高めました。そして、車体にも大きな改修が加えられ、誕生してから20年目で装いを新たにします。 人間でいえばちょうど二十歳。いわば、成人式を迎えて学生服からスーツ…

2月第4週のふりかえり

いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただきありがとうございます。 2月も後半に入り、暖かい日が増えてまいりました。この冬は暖冬だったおかげで、バイク通勤の私にとっては有り難い暖かさでした。 もう間もなく3月に入りますが、3月は平年以上に気…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【9】

低騒音型の試作車である1901号機は、稲沢機関区に配置され、稲沢操車場を仕事場にして入換作業に就きました。実際の運用をしながら、どの程度防音効果があるのかを確かめるためです。 排気管に取り付けた大型消音器の効果はあったものの、ボンネットに収めら…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・命を預かる役目・列車見張【2】

電気区に配属されて、現場での仕事に慣れ始めた頃、その日の担務指定で割り当てられた現場へ意気揚々と出かけると、公用車から降りて工具や部品を下ろし終えると主任から、トランシーバーを渡された。 いったい何をするのかと不思議そうにしている私に主任は…

2月第3週のふりかえり

こんばんは。 いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただきありがとうございます。 2月も折り返し点を過ぎ、いよいよ春に向かってましぐらといったところでしょうか。今年は比較的暖冬なようで、明日はなんと20℃近くまで気温が上がるとか天気予報で言って…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車【3】

1964年につくられて以来、実に50年以上もの間走り続けてきた京阪2200系電車。その顔のおでこには、これまた京阪電車の特徴の一つともいえる大きな二つの前灯があります。 前面上部、人の顔でいえばちょうどおでこのあたりに、左右に振り分けられた二つの前灯…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【8】

まずは試作車として、DE11 1900番代がつくられます。 試作車ですので、つくられた数はたったの1両でした。 DE11 1901は外観こそほかのDE11形と同じでしたが、内部の機構には少し手が加えられました。エンジンから出ている排気管は、通常は長いボンネットに取…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・命を預かる役目・列車見張【1】

列車が行き交う本線や、車両の入れ換えがある駅や機関区の構内といった線路内に立ち入る作業は、電気区で仕事をするからには避けて通れない。信号設備は当然線路際やその中にあるし、機関車へ電気を送る電車線設備は線路の真上にあるからだ。 その作業、列車…

映画を観て、懐かしさに若かりし頃へ

こんばんは。 いつも拙筆のブログをお読み頂きありがとうございます。 いつもは鉄分豊富なお話ですが、今回は少し鉄分のない話題をお届けしたいと思います。どうぞ、最後までお付き合い頂けると嬉しい限りです。 さて、最近映画を観てきました。若い頃は映画…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車【2】

1964年からつくられ、それ以来時代に合わせた改良を受けながら、京の都から浪速までの間を川沿いに走り続けている京阪2200系電車。 時代に合わせた改良・・・とはいっても、基本的にはつくられた当時とほとんど変わっていないといっても過言ではないでしょう。…

1月第5週~2月第1週のふりかえり

みなさまおはようございます。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月もあっという間に終わってしまい、2月に入りました。今年の冬は、比較的気温の高め(といっても気温は1桁台の寒さですが)の日が多く、どちらかと…

消えゆく「国鉄形」 常に目立つことなく隠れた力持ち【7】

大規模操車場の重入換作業に特化した性能を与えられたDE11形は、その開発の目的通り全国各地の操車場に送られ、くる日もくる日も何十両も連なる重い貨車たちを押し上げたり、列車として組成できたものは仕訳線から引っ張り出す仕事をこなしていました。 私が…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第二章 見えざる「安全輸送を支える」仕事・現場へ向かう公用車の運転は若手の仕事【3】

横浜羽沢にある本区から梶ヶ谷貨物駅にある派出へ転属となっても、公用車の運転は変わらず若い職員である私の仕事の一つだった。本区と同様に、それまで20歳代の若い職員の配置がなかったから、私が転属して着任すると先輩方は大いに喜んでくれた。 派出勤務…

走り抜ける「昭和の鉄道」 京の都から浪速へ川沿いを走る老兵・京阪2200系電車

子ども頃、鉄道を題材にした絵本に描かれていた電車の中で、なぜか印象深く記憶に残っているのが近鉄特急と京阪電車。全車は特急用の車両で、しかも「ビスタカー」という愛称とともに、2階建車両を挟んだ独特の流線型をしていたので、幼い少年の記憶に焼き付…

JR東日本が山手線の自動運転化を進める訳とは【3】

6.不足する乗務員をカバーするための自動運転技術 近い将来予想される運転士不足は、少子高齢化に伴う労働生産人口の減少と、国鉄時代からの運転士の大量退職という二つの現象に起因していることはお分かりいただけたと思います。 そもそも、JR東日本とし…

1月第4週のふりかえり

皆さまこんばんは。いつも拙筆のブログ「旅メモ」をお読みいただき、ありがとうございます。 1月も後半に入り、寒さの厳しい日が続くようになりました。この冬は暖冬かも?なんて思ってもいましたが、そんな期待は見事に裏切られて冷える日が多くなりました…