旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

新年おめでとうございます

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 いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。

 昨年は多くの方に当ブログにお越しいただき、また、長きにわたってご愛顧いただいたことに、心より御礼申し上げます。

 早いもので21世紀に入って四半世紀も過ぎ、2026年になりました。

 昨年は鉄道にも様々な話題がありました。筆者がもっとも印象に残っているのは、かつて門司機関区で間近で見て、時に添乗し、そして検修業務にも携わったことのあるEF81形が定期運用を退いていったことでしょう。

 国鉄形の車両が寄る年波には勝てず、次々に鉄路から姿を消していく中で、このEF81形の運用離脱は「一つの時代が終わる」ことを感じずにはいられませんでした。後継となるEH500形の増備、EF510形300番台の配置は国鉄時代から長く使われ続けてきた古参機にとっては跡取りができたようなものであると同時に、自らの命運を決定づけるものでした。

 時代が変わっていくのだから仕方のないこととはいえ、製造から40年以上も当たり前のように走る続けてきた車両が姿を消すのは何とも寂しいものですが、自らの手で検査や修繕をしたものがいなくなるのは寂しさ以上に大きな衝撃でした。

 

碓氷峠の麓で静かに鉄道史を語り続けているEF30 30とEF58 172。筆者が出かけて撮影と取材をしたのは1年を通してこの時だけになってしまった。左側のEF30形は関門トンネル専用機でここを通過するすべての列車に連結し、本州と九州の間を往復した。後輩格であるEF81 303は、2025年3月のダイヤ改正で定期運用を離脱し、関門区間における国鉄形電機の歴史に幕を下ろしている。できれば、このEF30 30のように後世に語り継ぐ存在として保存してほしいと思うのは筆者だけだろうか。この写真を撮影してから半年後に、近隣の妙義山で山火事が起こるとは思いもしなかった。(碓氷峠鉄道文化むら 2025年5月4日 筆者撮影)

 

 その一方で多くの産業で人手不足が叫ばれる昨今、鉄道の世界でも同様の苦労を強いられている状況です。特に鉄道という事業は、「労働集約型産業」の一つとしても知られ、列車の運転を担う運転士や車掌、車両の検修に携わる車両技術者、安全輸送の要でもある信号保安設備をはじめとする電気設備の維持管理にあたる電気技術者、線路を常に良好な状態に保つ保線技術者、そして直接お客様と接して駅における案内や乗車券などを販売する営業など、多くの職種に分かれてそれぞれがその使命を全うすることで、1本の列車が安全かつ確実に走ることができるのです。

 減便や路線自体の廃止など、何かと暗いニュースが多かったと感じた2025年でした。輸送密度が極端に少ない路線もあれば、そこそこの輸送量がありながらも列車の運行を担う現場の鉄道職員が足らなかったり、施設や設備を維持管理する技術者がいなかったりするなど、年を追うごとに目を覆いたくなる...いえ、耳を塞ぎたくなるような理由での廃止も聞こえてきました。

 鉄道マンであった筆者から見ると、効率化と収益を上げることに腐心した結果(それが民間企業である以上当たり前であり、仕方のないことであるとしても)、必用な人員を確保することなく減らし続けてきたため、誤解を恐れずにいえばそのとばっちりを乗客が、ともすると通学で利用している児童生徒が受けてしまったといえなくもありません。

 その一方で、筆者が今身を置く世界でも人手不足は甚だしく、奉職した20年以上前と比べると非常に過酷な仕事になってしまいました。その原因を突き詰めれば長くなるので割愛しますが、いずれも見通しの甘さや時代の流れに対応できず、ズルズルと伝統や経験だけに頼ってきたことは否めません(実際、一般的な民間企業の30年遅れともいえる)。

 このように、少子高齢化による労働人口の減少があったとしても、必要な人員を確保しようとしなかったか、それを補い持続的に事業を継続しようとしてこなかった結果だともいえるでしょう。

 そうしたあおりを受けたのか、じつは2025年に筆者が鉄道の写真を撮影したり取材したりするためにカメラを片手に出かけたのはたったの1回だけでした。あとは仕事に追わてそれに埋もれ、あるいは疲労が蓄積したために休日には家で充電しなければならなかったのが、何とも悔やまれるところです。

 新しい年は、少しでも外に出て撮影や取材をしたいものです。

 できれば、新しいことにもチャレンジしたいのですが、それがどこまで実現するかは...わかりませんが、新しい年は何か変化があることを期待したいものです(笑)

 

 今年も昨年と変わらぬご愛顧を賜れれば、当ブログの管理人として非常に嬉し限りです。

 新年もどうぞよろしくお願い申し上げます。末筆になりましたが読者の皆様、そしてご家族様にとって新しい2026年がご多幸に満ちた年であることをお祈り申し上げます。