旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

新幹線の「守護神」という役割をもった高速ディーゼル機・新幹線911形ディーゼル機関車【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 「東海道新幹線60周年に寄せて」の記事を書いている中で、新幹線といえば多くの人があの洗練されたスタイルと、高速で走り快適な電車たちを思い浮かべるであろうと思いました。 しかし、このブ…

東海道新幹線60周年に寄せて【5】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 最後に、直近で東海道新幹線を利用したのは、昨年(2023年)に大阪で開催された研究大会へ出席するためでした。早朝に新横浜駅に出向き、そこから「のぞみ」に乗車すると、2時間と少しで新大阪に到着。大…

東海道新幹線60周年に寄せて【4】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 同じ東海道・山陽新幹線を使って、福岡と実家を往復した中で、筆者の利用歴で最も異色だったのは、友人のお父さんの葬儀に出るために帰省した旅でした。随分とお世話になった方だったので、何としてでも参…

東海道新幹線60周年に寄せて【3】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 1991年に高校を卒業すると、このブログで何度もお話してきたように、貨物会社に採用されて鉄道職員になりました。4月1日付で関東支社に採用、総務部総務課勤務を命じられましたが、翌日の4月2日付で九州支…

東海道新幹線60周年に寄せて【2】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 筆者が初めて新幹線という乗り物に乗ったのは、まだ小学生の頃でした。 当時は剣道を習っていたのですが、ある日、いつも通りに夜間の稽古に行こうとすると、母から「今日は1部だけで帰ってきなさい」と言…

東海道新幹線60周年に寄せて【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 2024年10月1日、今年で東海道新幹線が開業してから60年、人間でいえば「還暦」に値します。 国鉄から東海道新幹線を引き継いだJR東海も、この大きな節目を迎えるにあたって、これを記念した行事…

まさかの「通勤」で利用した路面電車 西鉄北九州線のお話【5】

《前回からのつづき》 ■1000形 第二次世界大戦が終わり、戦後の混乱も少しずつ落ち着き始めると、経済面での復興は少しずつ進み始めていました。1950年に勃発した朝鮮戦争は、日本の経済復興に大きな影響を与え、いわゆる朝鮮特需と呼ばれる状態になりました…

まさかの「通勤」で利用した路面電車 西鉄北九州線のお話【4】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info ■500形 西鉄の軌道線を走った500形は、福岡市内線用の車両と北九州線用の車両の2つがありました。そして厄介なことに、同じ500形を名乗りながら、両者はまったく異なる仕様と性能をもったものでした。 こ…

まさかの「通勤」で利用した路面電車 西鉄北九州線のお話【3】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info ■北九州線の主役、冷房装備の600形 筆者が赴任した1991年は、北九州線は翌年に廃止されることが決まっていた時期だと考えられます。すでにこの頃の小倉市街は自動車が多く走り、路面電車である北九州線の…

まさかの「通勤」で利用した路面電車 西鉄北九州線のお話【2】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info そして実際に通勤することになると、事前に教えられた通りに寮の近くにある「別院通り」というバス停から西鉄バスに乗ります。このバス停の名称は、寮のすぐ近くにある浄土真宗本願寺派の本願寺鎮西別院か…