旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

この1枚から 秩父のセメントを運んだ「テキ」【2】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 秩父セメントは、良質な石灰石が採掘される秩父山地に近い秩父市とその近傍に拠点を構えたセメント会社です。セメントの原材料となる石灰石は、秩父山地に豊富にあり、特に現在でも採掘が行われている武甲…

この1枚から 秩父のセメントを運んだ「テキ」【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 国鉄時代は実に多種多様な貨車が使われていました。有蓋車だけでもパレット輸送ように特化したワム80000や、旧来からある形態のワム90000。さらに冷蔵車や無蓋車など挙げたらキリがないほどバラ…

この1枚から 姿変えても50年以上物流を支え続けるDD13【2】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info DD552 16号機は国鉄から譲渡されたDD13 306号機でした。 DD13は言わずとしれた本格的な国産液体式ディーゼル機関車で、国鉄におけるディーゼル機関車の礎を築いた機関車です。開発当初は出力370PSのDML30S…

この1枚から 姿変えても50年以上物流を支え続けるDD13【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 鉄道車両の寿命は車種や用途、設計、運用状況などにより大きく異なります。例えば常に高速で長距離運用をこなし続ける新幹線電車は、その寿命は10年から10数年程度と短いことで知られています。…

この1枚から 最後は石灰石を運び続けた古豪機【3】

《前回のつづきから》 機関車の集中配置は今でこそ珍しいものではなくなりましたが、国鉄時代は関門トンネル用のEF30のような特殊な用途を除いて、あまり例を見たことがないのが筆者の視点です。 というのも、旅客列車を担当する区所と貨物列車を担当する区…

この1枚から 最後は石灰石を運び続けた古豪機【2】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 立川機関区に配転された時点で、ED16はすでに古豪機でした。ED16は1935年から製造されたいわゆる戦前型の電機で、旅客用のEF52を勾配線区で運用する貨物用中型機に設計を改めたものです。 ED16は1931年に1…

この1枚から 最後は石灰石を運び続けた古豪機【1】

いつも拙筆のブログををよみいただき、ありがとうございます。 かつての鉄道貨物輸送は、ありとあらゆるものを運んでいました。もちろん、今も同じですが、物流の主役をトラックに取って代われる以前は、貨物の輸送は鉄道が第一選択だったのです。 例えば生…

この1枚から 北の鉄路を守ったディーゼル機関車【2】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 1962年に登場したDD15は、基本的な性能はDD13と大きく変わりませんでした。装備するエンジンも500PSの出力を持つDMF31SBを2基とし、機関車出力は1,000PSでした。重連総括制御も可能なので、DD13 300番代と…

この1枚から 北の鉄路を守ったディーゼル機関車【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 ディーゼル機関車というと、今では貨物駅構内で貨車の入換作業に活躍する姿や、非電化区間で列車を牽く姿を思い起こすことがほとんどだと思います。かく言う筆者も、ディーゼル機関車と言われれ…

国鉄時代の鉄道管理局標記と民営化後の支社標記【2】

《前回からのつづき》 民営化から間もない頃、ほとんどのコンテナ車が国鉄から継承した車両で占められ、コキ100系の増備は始まったばかりで、非常に貴重な存在でした。特に床面が低くなったことで、載せることができるコンテナのサイズも大きくすることがで…

国鉄時代の鉄道管理局標記と民営化後の支社標記【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 国鉄〜JRの車両についての記事を書いていると、必ず気に留めることがあります。それは、旅客車であればその車両が配置される区所の電報略号と、管轄する支社の標記です。 一方、貨物会社に所属…