旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(4)

こうした実態を改善するためにはどうすればよいか、ということになります。 まず指令所内でのコミュニケーションの問題です。これは、輸送指令が列車の安全で確実な運転を行い、異常時には安全を最優先した適切な対応をするという本来の使命を考慮する必要が…

「お花見」に始まって桜と一緒に散った・・・

今週のお題「お花見」 ついこの間まで寒い冬かと思っていたら、あっという間に暖かくなって春がやってきました。いえ、今週の中頃には雪まで降って一旦冬に逆戻りと思いきや、この後は春らしい陽気が続くようなので、本格的な春になりそうです。 春といえば…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その13「研修生、事故を起こす」

◆研修生、事故を起こす 駅にまつわる話をもう一つ。 ある日、仕事から帰ると寮の中は奇妙な空気に包まれていた。いつもと違う空気に、何かあったのか?と思い浜小倉駅で研修勤務に就いている同期に尋ねると、研修生が突放に失敗して事故を起こしたという。 …

消えゆく「国鉄形」 海底トンネルを走り続けた銀釜

ダイヤ改正が行われる度に、長年走り続けてきた「古き良き」車両たちが姿を消していきますが、やはり「時代の流れ」なのでそれはそれで如何とし難いものがあります。 まあ、古い車両ほど電気代はかかるし、交換用の部品も底をつき始めていますし、色々な意味…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(3)

●輸送指令の状況判断とコミュニケーション能力 さて、「のぞみ34号」の重大インシデントに話を戻しますと、餘部橋梁列車転落事故の輸送指令の不適切な判断と、今回の「のぞみ34号」の重大インシデントには類似点があると考えられます。 【餘部橋梁事故】風速…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その12「操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車」【2】

◆操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車 私がこの実習を受けたのはちょうど6月半ば。梅雨とは名ばかりに連日暑い日が続いていた。そして、この時初めて知ったのだが、入換用のディーゼル機関車の運転台は蒸し風呂のような暑さだということだった。 そ…

一番調理が大変なマックのバーガーはどれ!?

三寒四温とはよくいったもので、寒い日があると次の数日間は暖かくなり、再び「寒の戻り」で寒くなり、そして暖かくなる…という日が続いています。先日は、日中の最高気温が20℃を超えて初夏の陽気になりました。こうも寒暖の差が激しいと体がついていくのが…

「のぞみ34号」重大インシデントについて元鉄道マンの考察と提言(2)

餘部橋梁事故は、国鉄の末期である1986年に山陰本線鎧駅-餘部駅間に架かる餘部橋梁を走行中の回送列車が強風にあおられて橋梁から転落し、橋の下にあった水産加工工場と民家を直撃して工場で働いていた従業員5名と回送列車に乗務していた車掌の計6名が死…

もう一つの鉄道員 ~影で「安全輸送」を支えた地上勤務の鉄道員~ 第一章・その12「操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車」【1】

◆操車の実習は暑くて眠くなるディーゼル機関車 貨物駅には営業の仕事の他に、操車という仕事がある。お客様からの注文に応じて、列車のコンテナ枠を確保して何号車の何番枠に積みつける指定をするのが、旅客でいうところのみどりの窓口で指定席券を発券する…

消えゆく「国鉄形」 極寒・北の大地を駆け抜けたディーゼル特急

2018年のダイヤ改正まで残すところ2日になりました。 ダイヤ改正の度に、列車の増発や運転時間の見直しなど、利用者のニーズに合わせたダイヤになるようにするとともに、できるだけ効率のよい運用ができるように、各社のダイヤ担当者は苦心しているようです。…