今週のお題「修学旅行の思い出」
調子に乗ってまたまた書いてしまいました、今週のお題。
え、まだ書くの?
なんて思われるかも知れませんね。スミマセン。
修学旅行の思い出というと、自分自身の思い出を書きますよね。私も、前回までは高校時代のお恥ずかしい(?)思い出をお話ししました。
今回は、視点を変えたお話をしたいと思います。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
この15年の間に、私は修学旅行に連れて行くことがありました。思い返すと、もう4回も行っています。意外に多く行っているなあと思います。
こう書くと、「ん?この人、もしかして・・・」なんて思われる方もいらっしゃると思います。まあ、そのあたりはご想像にお任せしますが、そのご想像は「合っている」とだけ申し上げておきましょう。
私が仕事として出かける「修学旅行」。
行き先は日光で、往復は専用の列車で移動をします。
なに?専用列車で行くのか?なんて贅沢な!なんて思われる方も、もしかするといらっしゃるかも知れません。ですが、さすがにバスで移動をする距離ではないので、時期を合わせて専用列車を仕立てています。もちろん、1校だけではなくて、何校か相乗りになります。
その専用列車。4、5年ほど前までは、ついこの間も首都圏から引退していった189系電車と呼ばれる、特急電車を使っていました。
それがこちらです。
古いとはいっても、リクライニングシートでくつろぎながら移動なんて、いまは本当に恵まれていますよね。私の頃なんか、それこそ硬い背ずりの、昔ながらのボックスシートしかない、167系電車と呼ばれる電車でしたから、時代の流れなんでしょうかね。
しかし、この特急電車。1つだけ難点がありました。
それは、ドアの幅が70cmしかない!ということなんです。
これのどこが「難点」なのか、気になりませんか?
修学旅行は宿泊をしますので、いくら子どもといっても荷物はそれなりに多くなります。そうすると、遠足で使うようなナップザックでは足りないので、大きなリュックサックを背負います。
そのリュックサック、だいたいのものは幅が軽く70cmは越えてしまいます。
つまり、70cm以上の幅があるリュックサックを背負った状態で、70cmしかないドアの電車に乗せなければならないんです。これはある意味、無謀なんです。体を横にした状態で乗ろうとしたって、修学旅行に行ける年齢を考えると、どんなに細くてもぎりぎり、ちょっとでも体格がいいともう入らないなんてこともあるんです。
これには乗る方も乗せる方も苦労をします。
実はこれだけではありません。
ほかにも課題がありました。
それは、列車に乗る駅と停車時間です。始発駅なら余裕があるので、多少乗るのに手間取ってもなんとかなります。ですが、途中駅からの乗車となるとそうはいきません。停車時間が短いんです。そして、日程の都合と、専用列車が運転できるダイヤの都合とで、朝の通勤ラッシュの時間帯に乗せなければならないんです。
これには本当に苦労します。
写真は修学旅行列車が駅のホームに入ってくるところです。
ホームにはたくさんのお客さんがいます。この中を、乗せなければならないのですから、ご迷惑をおかけしないようにするのと、時間をかけずに乗せるので、そりゃぁもう駅員も連れて行く大人も必死です(笑)
というのも、このブログをお読み頂いている方ならご存知とは思いますが、私は元鉄道マンです。なので、列車がどのようにして走っているかを知っています。
列車が駅でお客さまの乗降に時間がかかりすぎると、後続の列車が遅れだし、それがどんどんつながっていって、最後には全体のダイヤが乱れていきます。
それだけではありません。遅れだしたのが最初は1分程度だったとしても、後の列車になればなるほど、遅れる時間は増えていきます。1分だったのが、最終的には10分弱の遅れになっていた、なんてことも珍しくはないんです。
朝の通勤ラッシュの時間帯に、列車の遅れの原因を作ってしまっては、ほかのお客さまにご迷惑をおかけしてしまいます。もちろん、公共の交通機関を利用して移動をするというのも大事な学習ですから省くわけにもいきません。
そこで、私はこのことを職場の担当者に説明しました。
すると、担当者の方は元鉄道マンが言うこととあって、ある奇策を考えてくれました。
それは、リュックサックは駅のホームでは背負わず、両手で持って列車に乗り込むということでした。そして、事前に70cmの幅のドアだということも、しっかりと教えておきました。乗るのに時間がかかると、ほかのお客さまにもご迷惑がかかるということも、具体的に話しておいたんです。
すると、実際に乗るとき、驚くくらいにすんなりと乗ることができたんです。ほんとうにビックリしました。やはり、正しい知識をしっかりと予め教えておくことって、とっても大切なんだと思いました。
いまでは専用列車に使われる電車も変わって、ドアの幅が1mに広がったおかげで、リュックサックを背負ったまま乗り降りするのも、あまり苦労をしないで済むようになりました。
ほかにも修学旅行に連れて行くとき、苦労したり考えさせられたりすることもありますが、やっぱり一緒に学んだ仲間たちと最後の楽しい思い出を、たくさんたくさんつくってほしいですね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。