旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

九州の赤い電機 その終焉の具体化とEF510【2】

《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 確かにJR貨物にとって、手持ちの機関車を遣り繰りすることで老朽機を置き換えたほうが財政的なメリットは大きいでしょう。しかし富山区のEF510は、日本海縦貫線という長距離を走り抜け、日本海沿岸という…

九州の赤い電機 その終焉の具体化とEF510【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 つい最近、JR貨物から発表されたプレスリリースで、門司機関区配置のED76とEF81の置換えが計画が明らかになりました。いつかはその日がくるであろうことは覚悟しておりましたが、実際にそのこと…

老体にむち打ち今なお吉備路を走り続ける国鉄形【3】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info 京阪神に225系が投入され、押し出された223系が福知山…

老体にむち打ち今なお吉備路を走り続ける国鉄形【2】

《前回からの続き》 blog.railroad-traveler.info 221系は京阪神の新快速に投入されてきたこともあり、車両の接客設備は一定の水準を満たしています。しかし103系は通勤形と呼ばれるロングシートを備えただけのものであり、その収容力を生かして大都市圏での…

老体にむち打ち今なお吉備路を走り続ける国鉄形【1】

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 国鉄の分割民営化から早くも35年が経とうとしています。1987年に分割民営化によって誕生した旅客6社と貨物1社、そして情報システム1社と研究機関1法人は、今日に至るまでそれぞれの特徴を大きく…

悲運の貨車〜経済を支える物流に挑んだ挑戦車たち〜 執念の超低床・唯一実用化に漕ぎ着けたコキ71

《前回のつづきから》 筆者が鉄道マン時代に使っていた公用車は、その多くが白いボディーを持つ商用車でしたが、入換作業の激しい貨物駅構内に駐めていたために、ボディーに制輪子から飛び散った鉄粉が多く着いていました。たまに作業がない日があると、公用…

悲運の貨車〜経済を支える物流に挑んだ挑戦車たち〜 執念の超低床・唯一実用化に漕ぎ着けたコキ71【2】

《前回のつづきから》 1994年に登場したコキ71は、コキ70に続く超低床貨車でした。形式名が示すようにコンテナ車ですが、コキ71は他のコンテナ車と比べるとかなり変わったものでした。 車体構造はコキ70を踏襲した床面高さを700mmに抑えた超低床構造で、車体…

悲運の貨車〜経済を支える物流に挑んだ挑戦車たち〜 執念の超低床・唯一実用化に漕ぎ着けたコキ71

いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。 以前にも、このブログではJR貨物が開発した超低床コンテナ車である、コキ70を取り上げてお話させていただきました。 blog.railroad-traveler.info blog.railroad-traveler.info 筆者が鉄道マン…

この1枚から 生涯を常磐線と近隣だけで過ごした交直流機【3】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 1963年から製作された1次形は、全機が田端機関区へ新製配置されると、さっそく常磐線の客車列車や貨物列車を牽く運用に就いていきました。 EF80にとって特に花形だったのは、やはり寝台特急「ゆうづる」を…

この1枚から 生涯を常磐線と近隣だけで過ごした交直流機【2】

《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 1963年から製造されEF80は、常磐線用の交直流機として開発されました。常磐線は既に上野ー取手間が直流電化されており、取手以北の電化も進められようとしていました。しかし、取手以北の電化では、石岡に…