旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

この1枚から 真夏の小淵沢駅

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 いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。

 コロナ渦で「巣ごもり」が続いた5月も終わりに近づき、活動らしいこともすることができず梅雨どきを迎えようとしています。未知の感染症にかからないのが一番ですが、同時に知らないうちにかかっていた可能性もあるので、人に感染させてしまう可能性を排除するためにも、今年の「巣ごもり」は仕方のないことだと思います。

 とはいっても、まるっきり家にいて体を動かさないのも、かえって健康によくありません。家でできる運動は限りがありますが、なんとか最低限の健康を維持する必要があります。

 私の場合、以前はスポーツジムで汗を流すのが習慣でしたが、残念ながらいまはどこも休館状態です。そこで、居ながらにして自転車トレーニングができる機器を購入しましたが、バランスを取るのが難しく四苦八苦しています。

 さて、夏になると、数年ごとに仕事で八ヶ岳の麓へでかけます。

 都会にはない雄大な自然と、きれいな空気に包まれると頭もスッキリと冴えるので、2泊3日にはなりますがチャンスがあれば進んでその仕事を引き受けてきました。

 ハイキングに出かけたり、野外炊飯をしたりするなど、都会では味わえない活動をするのが楽しくて仕方ないのです。あ、もちろん、これも学習活動なので、私はその指導ですが、一緒に楽しむのがたまらなく好きです。

 なかでも、登山は体力こそ必要ですが、一番好きな活動です。標高1,900mほどもある入笠山に登ると、八ヶ岳連峰が目の前に広がり絶景を満喫できるからです。

 前置きが長くなりましたが、その八ヶ岳を仰ぎ見ることは、中央本線を走る列車の車窓からもできます。そして、その麓にある駅からも、晴れて天気が良ければ雄大な山々を見ることができます。

 

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 写真は2004年に小淵沢駅のホームで撮影したものです。

 新長野色の塗装を身に纏った115系の向こうには、澄み切った青空が広がり、夏特有の積乱雲らしきものが覆いかぶさろうとしている八ヶ岳連峰が見えます。

 山の天気は変わりやすいと申しますが、八ヶ岳の山頂付近には雲が覆いかぶさり、遠くからでもその場所は少し薄暗くなっているのがわかります。もしかすると、これから雨が降ってくるのでしょうか。

 停車する115系もすでに過去のもの。今では国鉄最後の近郊型電車である211系が、帯色を同じ新長野色に変えて、この地を走っています。

 個人的には、この風景にはステンレス車体の電車より、車体全体に塗装を施した構成車が似合うと思います。贅沢をいえば、国鉄時代のスカ色か、165系湘南色がよかったのですが、まあそのあたりは仕方のないこと。

 かつては、いや今でも中央本線の高尾以西を走る列車を「山電」と言います。私が鉄道マン時代、八王子駅構内で作業をしていると、モーター音を響かせながらスカ色の115系が隘路に挑んていく姿を見かけたものです。

 山電は、本数こそ少なかったのですが、見ていると「ああ、遠くへ行くんだなぁ」なんて思い、そしてその旅路を空想の世界で楽しんでいました。いつしか、この列車に乗って旅をしたいという思いで。

 コロナ禍が終わったら、ぜひとも列車のたびに出かけたいものですが、それまでは若かりし頃のように空想の世界で旅を楽しみます。

 

 今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

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#中央本線 #115系 #国鉄