いつも拙筆のブログをお読みいただき、ありがとうございます。
緊急事態宣言が出てから2週間が経ちました。まだ2週間?もう2週間?など、いろいろな感じ方があるかと思います。どちらにしても、感染の拡大を防ぎ、医療機関の崩壊を阻止するためには、じっと家にいて耐えるしかありません。
とはいえ、じっといえにこもって動かないでいると、今度は体力の低下が懸念されます。そうなると、(あってはほしくないですが)いざコロナに感染してしまったら、それと闘う体力がなく、重症化になる確率が高くなるのでは?と思います。
抵抗力を保つためには、体を動かし、バランスのよい食事を心がけなければなりません。(まあ、これが意外と難しいです)
今回はこちらの写真をご覧いただきたいと思います
皆様ご存知の、EF58 61です。
この機関車については、既に多くの方々が詳説をお書きになっているので、あえて細かいお話はそちらに譲りたいと思います。
この写真を撮影したのは1985年の夏、場所は新鶴見機関区です。
この年の3月に行われたダイヤ改正は、いろいろな意味で変革がありました。その中でも衝撃的だったのは、古くから東京駅発着の旅客列車を担当してきた東京機関区から、車両の配置がなくなったということでした。
これは、恐らく多くの人が衝撃を受けたことと思います。
かくいう筆者はまだ小学生でしたが、東京機関区は国鉄の機関区の中でも歴史が古く、そして最高峰に位置する名門区という知識はあったので、さすがに驚きました。
理由は様々でしたが、すでにこの頃は国鉄の分割民営化が具体化してきていたので、それを見据えたことも一つと思われます。いずれにしても、東京機関区が受け持っていたブルトレの運用と、配置されていたEF65 1000番代と、このEF58 61は、同じ東京南鉄道管理局管内にある新鶴見機関区へ移管されました。
「あの」お召し列車指定機でもあるEF58 61が、あろうことか筆者の地元にある新鶴見に配置転換となって、これはもう驚いたという言葉では済まされない感情を抱いたものです。
それを知った筆者は、ほぼ毎日のように機関区を見渡すことができる鹿島田跨線橋へ足を運んだものですが、残念ながら見ることはできませんでした。
それもそのはずで、当の61号機はといえば、新鶴見に配置転換になったといっても、もとの東京に常駐した状態だったそうです。たまに検査などで新鶴見にやってきても、検修庫に収容されれば見る機会もないというもの。
また、配置転換のあとも、61号機の区名札は「東」のままだったそうです。こうしたあたりは、61号機という特別な存在と、東京機関区という最高峰の組み合わせだからこその措置だったのでしょう。
その61号機が新鶴見で、それも多くのファンや地元の人に姿を見せる機会がありました。
それは、この年の夏に新鶴見機関区が公開され、撮影会が行われたのです。
61号機も展示されましたが、既にこの時には区名札を「新」に差し替えられていました。
もっとも、61号機の新鶴見配置は長くは続かず、翌1986年のダイヤ改正では田端運転所へと再度配置転換されました。1987年に予定されていた分割民営化を前提にした白紙ダイヤ改正だったためで、車両配置も新会社へ移行を前提にしたものでした。
ところで、この年から始まった新鶴見の機関区公開は、民営化後もしばらくは行われていました。筆者が貨物会社へ入った1991年にも行われていましたが、すぐに取りやめになってしまいました。
理由は様々ですが、当時、新鶴見機関区に勤務していた友人に話を聞くと、この公開イベントは非番や休日の勤務指定がされた職員によって運営されていたそうで、あまりにも負担が大きいので「止めてしまおう」ということになったとか。
ほかにもここでは書けない内々の理由が山積していたことと、始めた当時は国鉄のサービスアップとイメージ回復を目論んでのことでしたが、貨物会社に移行したあととなってはその意義も失われたこと、展示する機関車も車種が絞られてしまったこと、さらに新鶴見は貨物輸送の要衝でもあり、展示のために機待線を空けると入換などの本来の業務に支障があることも、取りやめになった要因でした。
いずれにしても、大宮や広島では大々的に公開しているので、再開して欲しいなどと考えたこともありましたが、事情を知るだけに難しい話だと思います。
ところで、この61号機が展示された場所は、新鶴見でも最も由緒ある場所なのです。
機関区構内にある運転詰所とその前にある小さな神社。この二つの施設の間を通る線路は、新鶴見に新製配置になった機関車たちが、必ずここで記念写真を撮影する場所でした。
民営化後もそれは同じで、EF200やEF500、さらにはEF210などといった新型機が試験運用のために配置されると、先ずはこの場所に留置して記念写真を撮り、報道陣にも公開するので、雑誌などでもご覧になったことがあるアングルではないでしょうか。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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