旅メモ ~旅について思うがままに考える~

元鉄道マンの視点から、旅と交通について思うがままに考えたことを紹介します。

2026-05-01から1ヶ月間の記事一覧

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【17】

17.キハ38形の製造と八高線での活躍──国鉄最後の通勤形気動車が生まれた背景 この記事では、1986年にわずか7両のみ製造されたキハ38形が、どのような経緯で誕生し、国鉄末期からJR東日本の八高線へと受け継がれていったのかを整理します。キハ35形の車体更…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【16】

16.キハ38形はなぜ廃車発生品を再利用したのか──国鉄末期のコスト削減と民生品採用の実態 この記事では、キハ38形が民生品の採用と廃車発生品の再利用という、従来の国鉄車両では考えられなかった手法を組み合わせて誕生した背景を解説します。最新技術によ…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【15】

15.国鉄制式エンジンはなぜ直噴化できなかったのか──DMF13HSとDMF15HSAの比較で読むキハ38形の技術的転換 《前回からのつづき》 この記事では、国鉄制式エンジンが直噴化できなかった理由を起点に、キハ38形が採用したDMF13HS形エンジンの性能、そしてキハ4…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【14】

14.キハ38形のDMF13系エンジンと再利用技術──国鉄末期に生まれた効率化の結晶 この記事では、キハ38形が搭載したDMF13系エンジンの特徴と、国鉄末期に行われたコスト削減・効率化の工夫について整理します。予燃焼室式のDMF15系とは異なる直接噴射式の採用…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【13】

13. キハ38形はなぜ民生用エンジンを採用したのか──DMH17・DML30との比較で読む国鉄末期の決断 この記事では、キハ38形の走行用エンジンが従来の国鉄制式エンジンではなく、民生用エンジンを改良して採用するに至った経緯を取り上げます。 DMH17系やDML30系…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【12】

12.バス用冷房装置を鉄道へ──AU34形とAU75形の構造・性能比較 この記事では、キハ38形に搭載されたAU34形冷房装置の仕組みと、国鉄標準のAU75形との違いを、電源方式・構造・冷房能力・保守性の観点から詳しく解説します。 バス用冷房装置を鉄道車両へ転…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【11】

11.キハ38形の冷房装置とエンジン技術──AU34形採用と民生用エンジン導入の背景 この記事では、キハ38形に搭載された冷房装置AU34形や、国鉄制式にとらわれず民生用エンジンを採用した背景について整理します。従来のAU13形・AU75形とは異なるバス用冷房装…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【10】

1986年に登場したキハ38形は、老朽化したキハ35形の車体更新として7両のみ製造された国鉄最後の気動車である。車籍はキハ35形を継承し、大宮・郡山・長野・鷹取・幡生の各工場で分散製作された。分割民営化後はJR東日本に引き継がれ、八高線でキハ35系ととも…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【9】

この記事では、1986年に登場した通勤形気動車キハ38形が、キハ35系の構造を踏襲しながらも、当時の最新技術を取り入れてどのように進化したのかを整理します。引き戸化を可能にした台枠強度の向上、普通鋼を用いた軽量化設計、バス用部品の流用によるコスト…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【8】

この記事では、次世代の一般形気動車として登場したキハ37形が、なぜ5両で製造が打ち切られ、そしてどのような経緯で最後の通勤形気動車キハ38形へとつながっていったのか、その背景を整理します。国鉄末期の気動車政策は、特定地方交通線の廃止や需給バラン…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【7】

この記事では、1961年から量産が始まった通勤形気動車キハ35系が、どのように全国の非電化路線へ展開され、都市近郊の通勤・通学輸送を支えていったのか、その歴史を順を追って見ていきます。関西本線での投入を皮切りに、房総各線、川越線、八高線、相模線…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【6】

この記事では、1961年から量産が始まった通勤形気動車キハ35系が、どのように全国の非電化路線へ展開され、都市近郊の通勤・通学輸送を支えていったのか、その歴史を順を追って見ていきます。関西本線での投入を皮切りに、房総各線、川越線、八高線、相模線…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【5】

5.キハ35系が吊り戸を採用した理由──3扉化と低いホームが生んだ台枠強度の問題とは この記事では、1961年に登場した通勤形気動車・キハ35系が抱えていた構造的課題について解説します。ローカル線の低いホーム、3か所の乗降扉、そして台枠強度の問題──これ…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【4】

大和路線(関西本線)は大阪〜奈良を結ぶ都市近郊路線でありながら、長く非電化のまま放置され、古い客車や気動車が使われ続けた。背景には、国鉄が自ら建設した路線を優先し、国有化された関西鉄道の路線を後回しにした体質や、近鉄との競合による投資抑制…

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【3】

この稿では、京都と奈良という日本を代表する観光都市を結びながら、なぜ奈良線は“例外的に”非電化のまま取り残されたのか──その理由を、国鉄の組織文化と関西私鉄との激しい競合という二つの側面から探っていきます。

国鉄の置き土産:キハ38形が繋いだ非電化路線のバトン【2】

国鉄の気動車は非電化ローカル線を中心に運用され、キハ10系・キハ20系が全国で活躍した。しかし、大都市圏にもかかわらず奈良線や関西本線は長く非電化のまま放置され、私鉄との競合にも後れを取った。背景には、国鉄が自ら建設した路線を優先し、国有化路…